マーケットトレンド の 集積回路 産業
急増する需要に対応するための工場能力の増強
- 業界団体SEMIが2021年5月に発表したファブ調査によると、世界のチップメーカーは2024年までに毎月過去最高の660万枚を生産すると予測している。この予測は、200mmファブ装置への多額の投資を反映したもので、2021年には40億米ドルに近づくと予想されており、2012年から2019年にかけて20億米ドルを上回っていたことからほぼ倍増する。
- 例えば、2021年8月、ファウンドリのSiEn (Qingdao) Integrated Circuits Co.は、青島で8インチシリコンウェーハの生産を開始し、新しい12インチ生産ラインをテストした。さらに2021年9月、セミコンダクター・マニュファクチャリング・インターナショナル・コーポレーション(SMIC)は、上海にチップ製造工場を建設するために88.7億米ドルを投資すると発表した。同社の計画は、28ナノメートル以上のプロセス・ノードの集積回路ファウンドリーと技術サービスに重点を置いている。
- 同様に、インテルも野心的な設備投資計画を打ち出した。2021年3月、インテルは米国アリゾナ州の2つの新工場に200億米ドルを投資する計画を発表した。
- さまざまな新規参入企業も製造能力の増強に注力している。例えば、2021年10月、プラグマティック・セミコンダクターは8,000万米ドルのシリーズC投資を確保した。この資金調達は、イングランド北東部に2つ目のFlexLogIC工場を建設することを目的としたもので、超低コストのフレキシブル集積回路(FlexIC)の需要増に対応する予定である。
アジア太平洋地域が最も高いCAGRで成長する見込み
- アジア太平洋地域の集積回路市場の成長は、スマートフォンの主要市場の一つである同地域全体のエンドユーザー成長と相関しており、再生可能エネルギー、自動車(特にEV)、その他様々な分野への投資が増加している。
- 多様な電子機器の中国への移転が続いているため、半導体部品の消費は他の国に比べて中国、韓国、日本で急速に増加している。さらに、中国の集積回路産業の最大部門であるIC設計は、利益率の低い消費者向けアプリケーション中心から、自動車、モノのインターネット(IoT)、暗号マイニング、人工知能(AI)の成長市場全体にわたる高度なコンピューティングおよび通信半導体を包含するまでに進歩している。
- 中国集積回路市場の需要は、中国経済の着実な成長とともに、クラウドコンピューティング、5G、モノのインターネット、人工知能(AI)、インテリジェント自動車、コネクテッドカーなどの新しいアプリケーションによって増加し続けると予想される。
- 中国工業情報化部の喬躍山電子情報部長によると、中国の第13次5カ年計画期間中、集積回路産業の成長率は世界の成長率の4倍に達した。
- また、この地域のインドのような他の国々は、同国への投資を誘致するために重要な措置を講じており、インドにファブを設立するためのインセンティブを与え、投資を誘致する意向である。政府は、同国における既存の半導体ウェハ/デバイス製造施設の設立/拡張のための関心表明書(EoI)を発行した。