マーケットトレンド の アイスランドの施設管理 産業
大きなシェアを占める総合施設管理
- 複数の業界が、単一のFMアウトソーシング・モデルを利用することから、顧客のあらゆるコア・ニーズに大規模に対応できる統合サービス・モデルへと変貌を遂げつつあり、市場ではパラダイム・シフトが起きている。加えて、より新しいテクノロジーが組織の働き方を変革する中、統合ファシリティ・マネジメントは、スマートな建物や職場環境を実現する鍵となっている。
- より巨大な企業にとって、IFMは合理的で効率的な作業とタスク管理のために利用されてきた。このコンセプトは主に、契約、チーム、管理すべきリソースを減らし、すべての管理関連業務を一元的に把握することにつながっている。それぞれの独立した利害関係者とすべてのタスクを何度も監督するのに比べ、IFMは、チームの効果的な管理、運用コストの削減、要求への迅速な対応、従業員のダウンタイムの削減、全体像への集中につながる可視性の向上を提供する。また、IFMサービス・プロバイダーを利用することで、複数のサイトやサービスにまたがる大規模な変更の実施もはるかに容易になる。
- 市場のトレンドは、単一サービスからバンドル・サービスへ、さらに統合ファシリティ・マネジメント・アプローチへと進んでいる。これにより、提供されるサービスの範囲が広がり、長期契約が可能になるため、付加価値が高まり、品質向上と規模の経済が促進される。また、専門知識が必要とされるアウトソーシング・サービスへの需要も高まっている。
- この地域の企業はプレゼンス拡大を狙っており、多くのIT企業が参入していることも、市場が大きく拡大する機会を生み出している。例えば、2022年4月、AtNorthはアイスランドに3つ目のデータセンター・キャンパスを建設する計画を発表した。同社はアイスランド北部のアクレイリに1ヘクタールの土地を取得した。敷地面積は4,000平方メートルで、6つのデータホールと12MWの容量が予定されている。
- 2022年1月、データセンター事業者のベルヌ・グローバルは、今後1年以内にアイスランドでキャンパスを拡張すると発表し、同社はDigital9Infrastructureからの追加投資として9,300万米ドルを確保した。
商業エンドユーザー部門が大きなシェアを占めると予想される
- 商業分野は、アイスランドの施設管理で大きなシェアを占める著名な分野のひとつである。同国の急速なインフラ整備と、ホテル、小売店、ショッピングモール、オフィスビルなどの需要の高まりが背景にある。
- 商業部門は、メーカー、IT・通信、金融・保険、不動産、その他サービスプロバイダーなどの企業オフィスなど、ビジネスサービスが入居するオフィスビルを対象としている。アイスランド全土におけるITセクターの台頭は、施設管理サービスとともに商業セクターのさらなる拡大を可能にするだろう。
- 2022年2月、エリクソンはアイスランドの通信会社Siminnと新たに5年契約を締結した。このパートナーシップは、シミンの全国的な4Gネットワークのさらなる発展を伴うもので、同地域におけるシミンの5G拡大を後押しするものである。目標は、2025年前半までに5Gのカバー率を90%にすることだ。
- 2021年4月、エディションは2022年末までにアイスランドを含む世界各地に8つの新しい予想ホテルをオープンすると発表した。同社はアイスランドにエディション・ホテルを導入するため、建築家のT.archやデザイナーのRoman and Williamsと協力した。
- さらに、スマートビルディングやその他のIoT技術の確立に対する関心の高まりも、IoTベースの施設管理を導入し、国内のスマートビルディングの成長を加速させるために、市場のベンダーに様々な機会を提供している。