マーケットトレンド の サーミスタ温度センサー 産業
自動車セグメントが大きな市場シェアを占めると予想される
- サーミスタ温度センサは、ここ数十年来、自動車産業でメーターや電気制御機器に信号を送るために使用されてきました。システムの複雑化に伴い、温度センサーの種類も増え、要求性能も高まっている。業界におけるサーミスタ温度センサーの採用増加の主な理由は、義務化、技術進歩、顧客要求である。
- 自動車業界の技術革新に伴い、コネクテッドカーや自律走行車に対する世界的な需要が急増し、それに伴いベンダーはこの業界に特化したソリューションを開発するようになっている。例えば、テキサス・インスツルメンツは2020年2月、温度センシング・ポートフォリオを拡充し、NTCサーミスタと比較して最大50%の高精度を実現するリニア・サーミスタを追加した。また、市販されているリニアサーミスタの中では最小クラスのものである。
- 車載ユニットの温度センサーは、様々な過酷な環境にさらされることが要求され、市場の様々なベンダーが、業界のそのような要件をターゲットとしたソリューションを開発している。
アジア太平洋地域が著しい成長を遂げると予想される
- アジア太平洋地域におけるサーミスタの需要は、多くの国が電動モビリティ・ソリューションを導入していることから、自動車事情の変化とともに増加している。中国汽車工業協会(CAAM)によると、2020年4月、中国ではバッテリー電気自動車が51,000台、プラグインハイブリッド電気自動車が20,000台、燃料電池自動車が73台販売された。バッテリー電気自動車の販売台数は、2020年3月の40,000台から4月には11,000台増加した。
- さらに、データセンター、スマートオフィス、経済特区(SEZ)、倉庫、モールなどの増加が、同地域のHVACシステム需要を牽引している。サーミスタベースのセンサがHVACシステムの一体型ユニットとして進化しているため、特に発展途上国におけるデータセンターの増加が、調査対象市場の需要を促進している。
- 中国のインターネット・データセンターは、米国の22倍、少なくとも日本の現在の10倍まで成長すると推定されている。この地域は世界のHVAC市場を支配しているため、調査対象市場にとっても大きなチャンスとなる。
- さらに、温度が重要な役割を果たす製造工場が増加していることから、HVACシステムの採用が促進され、その結果、同地域のNTCサーミスタ需要が増加すると推定される。