マーケットトレンド の 海底生産・加工システム 産業
深海と超深海が市場を支配する
- 世界のエネルギー需要は2030年までに5%増加すると予想されており、その約半分を石油と天然ガスが占めている。技術の進歩と操業の最適化により、オフショア上流プロジェクトのコストは大幅に削減されている。需要の増加に対応するため、新たなオフショア上流プロジェクトの導入率は今後数年で上昇すると予想される。
- 近年、世界の石油・ガス上流業界では、特に深海や超深海での新規オフショア探査・生産活動が大きく伸びている。世界の石油・ガス企業は、現在の原油価格の長期低落シナリオを活用するため、新規プロジェクトの取り込みを拡大しようとしている。予測期間中、オフショア活動における石油・ガス・プロジェクトの成長は増加すると予想される。
- 例えば、2022年4月、石油・ガス大手のShell PLCとTotalEnergiesは、ブラジルの最新の入札ラウンドの一環として、ブラジル沖のサントス海盆で6鉱区と2鉱区のオフショア探査鉱区を確保した。この入札では、6つの海盆で59の探鉱鉱区が取得された。シェル・ブラジルは、第3回探鉱鉱区入札で獲得した鉱区により、同国で30以上の石油・ガス開発契約を保有している。一方、トタルエナジーズはS-M-1711とS-M-1815の各探鉱鉱区で100%の権益を確保した。これらの開発は、海底生産・処理システムの需要を助長すると思われる。
- 2022年3月、英国の石油・ガス会社BP PLCは、インドネシア政府が実施した2021年石油・ガス作業地域(WK)入札ラウンドの第2ラウンドの一環として、アグンl鉱区とアグンll鉱区の2つの海洋探査鉱区を獲得した。これらの鉱区は比較的未開拓であり、大きな資源ポテンシャルを含むと期待されているため、海底生産・処理システム市場を支えている。
- 全体として、エネルギー需要の急増、陸上埋蔵量の枯渇、各国政府による海洋資源探査への取り組みに起因する、オフショア石油・ガス活動への投資の増加は、今後数年間における深海・超深海海底生産・処理システム市場の成長を促進すると予想される。