マーケットトレンド の グローバル SRAM および ROM 設計 IP 産業
エンタープライズ・ストレージ・アプリケーションの需要増加がMRAMの成長を牽引
- エンタープライズ・ストレージは、IoT、AI、ビッグデータ・アプリケーションの増加により、需要が大きく伸びている。5Gなどの高度な無線ネットワークの導入により、データセンターだけでなくエッジでの需要もさらに高まると予想される。 現在のエンタープライズ・ストレージ・ハードウェア市場は、HPE、Dell EMC、NetAppなどの著名ベンダーが独占しており、従来のストレージ・アレイに加え、オールフラッシュ・オプション、ソフトウェア定義ソリューション(SDS)、ハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(HCI)を販売している。
- Spiceworksによると、大容量ハードディスクドライブ、オールフラッシュストレージ、クラウドサービスの需要増加により、企業は今後2年間で2桁成長を記録し、2022年までにさらに20%の企業がクラウドストレージインフラの利用を計画している。企業向けストレージ需要の大部分はクラウドストレージが占めており、予測期間中、企業部門でのクラウドストレージの採用は飛躍的な成長が見込まれている。Spiceworksによると、企業の約39%がクラウドストレージインフラを使用しており、2022年までに20%以上の企業がクラウドストレージの導入を計画している。
- オールフラッシュ・ストレージの価格が下がるにつれ、高性能ソリューションへの需要が高まっている。現在、企業の約18%がオールフラッシュ・ストレージ・アレイを使用しており、さらに14%がオールフラッシュ・アレイへの移行を計画している。
- こうした動きと、HDDやSSDといった既存のストレージ技術の普及が、市場の需要を押し上げると予想される。しかし最近では、eNVMの導入が増加している。フォーブス誌によると、一部のNVMe-oFソリューションは、フラッシュとHDDベースのハイブリッドシステムになりつつあり、高密度フラッシュメモリアプリケーション向けに、セルあたり3ビットやセルあたり4ビットのNANDを使用するようになってきている。
アジア太平洋地域が最も高い成長を遂げる
- SIAによると、中国と日本を除くアジア太平洋地域の2019年中の半導体販売高は1139億USDに達した。これらとは別に、2019年中の中国だけの半導体販売は1437億USDに達した。同地域のこのような発展は、同地域の様々な電子製品の需要をさらに増大させている。
- これに加えて、同地域の各種ストレージ・ソリューション需要は大幅に増加しており、メモリ・ソリューションの産業用需要とともに、企業向けストレージ・ソリューションの世界需要を支える主要な原動力になると予想される。例えば、2020年4月、アリババは同地域のCovid-19回復を加速させるため、データセンターに282億米ドルを投じると発表した。
- これとは別に、中国はJCETのおかげでOSATの世界的リーダーの1つであり、半導体産業からの収益の顕著なシェアを占めている。中国を除けば、台湾も半導体産業の主要プレーヤーであり、TSMCのような著名な地域ファウンドリーや、様々なセミコンベンダーが運営する国営ファウンドリーがある。MOF(台湾)によると、2018年中の同国における半導体製造装置の輸入総額は75.9億米ドルであった。
- 台湾はOSATの主要プレーヤーでもあり、近年、地域企業の技術シフトが国内の設計IP基盤に力を与えている。TSMCはさまざまな設計IPプロバイダーと提携やパートナーシップを結んでおり、設計IPベンダーへの依存度を下げることにますます注力している。例えば、TSMSとシノプシスは、さまざまなメモリ・ソリューション向けの設計IPポートフォリオを開発するために提携を結んでいる。