マーケットトレンド の 小売3PL 産業
市場を牽引するアジア太平洋地域
2020年の業界レポートによると、アジア太平洋地域の消費者の38%が中国の小売業者でのオンラインショッピングを好んでいる。また、アジア太平洋地域のドイツやフランスを拠点とするオンラインショップでの購入を好む顧客は4%だった。世界の成長の約4分の3を占めるアジア太平洋地域が、小売業界を牽引している。また、アジア太平洋地域は、そのデジタル・イノベーションを通じて、世界の他の地域にも未来を垣間見せている。アジア太平洋地域のeコマースは、より好調なスタートを切ったとはいえ、その成長率は他の地域の約2倍であった。APACの人々は、物理的なシャットダウンによって中断されたサービスにアクセスするために、2021年もオンラインに移行し続けた。東南アジアだけでも、2021年上半期に2,000万人が新たにデジタル・ユーザーとなった。オフラインの拠点が増えても、デジタル環境に慣れた顧客はオンラインにとどまることを選んだ。2021年には、インドと中国の消費者の58%以上が、商品の大半を店舗ではなくオンラインで購入している
パンデミックは、実店舗からインターネット小売業者への販売の移行を加速させた。食料品のオンライン・ショッピングが受け入れられつつあることが示すように、迅速で確実な配達に対する需要も高まっている。アジア太平洋地域では、米国や西欧の小売業者と同程度に実店舗網を拡大しているのは、オーストラリアと日本(韓国も同程度)だけである。これらの地域以外では、この地域の小売業者 はオンラインを十分に活用しているため、欧米の小売業者と同 じレベルまで実店舗網を拡大する可能性は低い