マーケットトレンド の 魚とエビ、魚の飼料とエビの飼料および添加物 産業
水産養殖業の成長が飼料添加物市場を牽引
養殖産業は、世界的な魚消費量の増加や、発展途上国における中間所得層の所得増加による水産加工品の増加といった要因によって牽引されている。養殖産業の成長により、養殖産業からの高品質な養殖用飼料の需要は、配合飼料や飼料添加物の需要増につながっている
FAOによると、2020年における水産動物の漁業・養殖生産の初売り総額は4,060億米ドルと推定され、そのうち2,650億米ドルが養殖生産によるものである。過去2年間、養殖業は捕獲漁業よりも急速に成長してきたため、漁業と養殖業の総生産量に占める割合はさらに増加している。2020年の生産量1億7,800万トンのうち、51%(9,000万トン)が捕獲漁業によるもので、49%(8,800万トン)が養殖によるものである
商業的水産養殖生産が増加するにつれて、水産養殖種における飼料と飼料添加物の需要も増加すると予想される。魚とエビの飼料は主に、成長性能を高め、死亡率を減らすために飼料と飼料添加物を使用する。世界の飼料添加物市場では魚類が大きなシェアを占めており、2021年には9億5,890万米ドルとなったのに対し、エビの飼料添加物市場は2021年に7,050万米ドルとなった。これは、魚の消費が伸びていることと、2020年から2021年にかけて魚の人口が数量ベースで1.5%増加することによる。特にアジア太平洋地域では、エビは低コストで栄養価が高いため、アメリカの消費者のエビに対する需要が増え続けており、収益性の高いビジネスとなっている