マーケットトレンド の 飼料プレミックス 産業
高付加価値動物性タンパク質への需要の高まり
健康志向の消費者による高価値の肉・乳製品用タンパク質への需要の高まりが、飼料用プレミックス業界を牽引している。畜産は、農業界で最も急成長している分野のひとつである。国連食糧農業機関によると、南アジアにおける鶏肉の需要は2030年までに725%増加すると予測されており、中でもインドは850%の需要増が見込まれている。また、インドは世界最大の牛の在庫を有しており、ブラジルと中国がこれに続く
FAOによると、食肉需要はパンデミックによるサプライチェーンの問題で減少したが、経済活動が通常のレベルに戻った後は正常化し、成長すると予想されている。2020年の世界の食肉生産量は、豚と牛の食肉生産量の減少を鶏肉と卵肉の生産量の増加が相殺し、3億2,520万トンと横ばいを維持した。2020年の鶏肉総生産量は1億3,200万トンで、中国の需要急増に支えられ、2019年から約5%増加した
さらに、環境的に安全で化学残留物を含まない食肉、食肉製品、牛乳・乳製品に対する需要の急増は、飼料プレミックスによる生産性向上の必要性を強調している
アジア太平洋地域の成長は堅調と予測
アジア太平洋地域の畜産業は一貫して成長を続けている。この地域の国々は、家畜の生産を体系化し、工業化する方向にますます向かっている。平均飼養頭数は増加し、家畜の生産性も向上している。しかし、この地域の農家は、特に反芻動物や養豚など、国産の飼料にも依存している。動物の健康だけでなく生産性を向上させるために、動物に最適な栄養を与えることへの意識が高まるにつれ、プレミックスはこうした伝統的な市場にますます入り込むようになっている。この地域はまた、小規模の牧場で配合飼料と自家製飼料の両方を使用するのが一般的であるという特徴もある。この現象は予測期間中も続くと予想され、予測期間中、この地域は飼料用プレミックス市場で最大かつ最も急成長している地域セグメントであり続けると予想される