マーケットトレンド の ドイツの自動車 高性能電気自動車 産業
ドイツにおける電気自動車人気の高まりが市場を牽引する
連邦自動車交通局によると、2022年上半期にドイツで登録された電気自動車は、前年同期比で4分の1増加した。同期間の新規登録台数に占める完全電気自動車の割合は13.5%に増加した。全体として、代替駆動車(バッテリー電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、水素燃料電池車、ガス自動車)の登録台数は14.2%増加し、新車登録台数のほぼ半分を占めた。報告期間中、電気駆動の乗用車新車登録台数の50.6%をドイツブランドが占めた
ドイツは、2030年までに1,500万台の電気自動車を普及させる計画である。さらに、ドイツ連邦政府もプラグイン電気自動車の使用を積極的に奨励している。さらに、2020年6月からのBEV補助金の増額を受けて、BEVの市場シェアは継続的に増加している。環境面でのメリットはもちろんのこと、電気自動車が市場に出回るようになったことも成長の原動力となっている
しかし、ドイツでは電気自動車の人気が高まっている。そのためドイツ政府も、人気の高まりによって政府の補助金が時代遅れになるため、来年には電気自動車購入に対する財政的インセンティブを引き下げると予想されている。電気自動車の人気はますます高まっており、まもなく政府の補助金は必要なくなるだろう。4万ユーロ(40,488米ドル)以下の純粋な電気自動車に対する補助金は、来年の初めには6,000ユーロ(6393.09米ドル)から4,500ユーロ(4794.82米ドル)に引き下げられ、2023年には3,000ユーロ(3196.55米ドル)になるという。政府筋によると、電気自動車購入者に支払われる奨励金は、今後2年間の予算から34億ユーロ(34.4億米ドル)が支出された時点で失効するという
HNWI(富裕層)の顧客が高性能EVの購入に興味を示す可能性があるため、EVの増加傾向は、市場における高性能EVにも利益をもたらすと予想される
さらに、ドイツは2030年までに運輸部門からの温室効果ガス排出量を1990年比で48.1%削減する中間目標を決定した。そのためには、EV市場の拡大が欠かせない。同国はすでに電気自動車100万台の大台を超えた。その半分はBEVで、残りの半分はPHEVである