マーケットトレンド の GCC完成車物流 産業
成長する自動車産業
自動車産業は、特にUAEやサウジアラビアといった国々での自動車販売台数の増加により、GCC地域で著しい成長を遂げている。国際自動車工業会のデータによると、2021年に湾岸協力会議加盟国で最も自動車販売台数が多かったのはサウジアラビアで約556.6万台だった。次いでアラブ首長国連邦の約188.8千台となっている
また、人口の増加により、移動に便利な自動車へのニーズが高まっており、これが市場成長の原動力となっている。GCCにおける主な自動車生産国としては、サウジアラビア、オマーン、カタールなどが挙げられる。COVID-19の大流行中、UAEに本拠を置くサードパーティー・ロジスティクス企業、ガレガ・グローバル・ロジスティクスは、自動車サプライチェーン・サービスに対する地域的な需要の高まりに対応するため、カリファ工業地帯アブダビ(KIZAD)に32万5000平方メートルの施設を開設した。自動車の生産台数が増加するにつれ、製造工場からディーラーのショールームまでの輸送や倉庫保管を行う完成車ロジスティクスのニーズが高まる。したがって、予測期間中に市場の注目度が高まることになる
GCC地域の自動車産業は、各国からの輸入に大きく依存している。サウジアラビアは「ビジョン2030を発表し、同国を好ましい物流ハブに変貌させることを盛り込んだ。様々なブランドの自動車製造工場が急増し、サウジアラビアの自動車物流産業の成長に貢献している。さらに、政府は物流セクターの規制と構造を再編し、市場の自由化と民間セクターの参入への道を開こうとしている。したがって、自動車産業の成長は、予測期間中のGCC完成車物流市場の成長を促進すると予想される