マーケットトレンド の FRPパネル・シート 産業
運輸業界からの需要の高まり
- FRPパネルとシートは輸送業界で広く使用されており、予測期間中に急成長が見込まれている。
- FRPは繊維強化プラスチック(または繊維強化ポリマー)と呼ばれ、ポリマーマトリクスを繊維(炭素繊維またはガラス繊維)で強化した複合材料である。FRPパネルやシートは、用途や繊維含有量によって異なる技術を用いて製造される。また、軽量、高安定性、高耐久性、耐熱性、独立気泡構造などの優れた特性を持つ。
- 自動車、レジャー用車両、トラック、トレーラーなどに使用されている。軽量で、強度、寸法安定性、耐腐食性、耐紫外線性に優れている。
- 国際自動車工業会(OICA)によると、2019年の世界自動車生産台数は約9,178万台で、前年2018年と比べ5.2%減少した。しかし、政府によるCOVID-19後の対策が自動車産業を牽引すると期待されている。
- 輸送産業からの軽量複合材需要の増加は、予測期間中のFRPパネル・シート市場の成長を促進する。
アジア太平洋地域が市場を支配する
- アジア太平洋地域は、インドや中国のような国からの需要が増加しているため、予測期間中にFRPパネルとシートの市場を支配すると予想されている。
- FRPパネル・シートは、補修が容易で軽く、水に強いことから、建築・建設業界で広く使用されている。強度の高い複合材料であり、汚れやひずみに強いため、住宅だけでなく商業施設にも使用できる。コンクリートなどの既存の壁材の上に施工するため、防水施工となり、何年も新しい外観を保つことができる。
- 中国の国家発展改革委員会によると、中国政府は2019年に26のインフラプロジェクトを承認し、その投資額は約1420億米ドルと見積もられており、2025年までに完成する見込みだ。
- さらに、インド政府は2019年から20年にかけてインフラ部門に630億米ドルを割り当て、今後5年間で1兆4000億米ドルを支出する計画だ。さらに、インドの建設業界は、2019年10月中にプライベートエクイティとベンチャーキャピタル投資を通じて14億米ドルの投資によって大きな後押しを受けており、インドと中国の市場を牽引すると期待されている。
- 前述の要因は、政府の支援と相まって、予測期間中のFRPパネルおよびシート市場の需要増加に寄与している。