マーケットトレンド の フレッシュドリアン 産業
拡大するドリアン貿易市場
ドリアン果実の世界貿易は現在2カ国に支配されており、中国が輸入を、タイが輸出を、マレーシアがそれに続いている。一方、2021年の輸入量は821,589トンで中国が世界の大半を占めている。中国のドリアン市場は急速に拡大しており、輸入ドリアンのほとんどはタイ産である。これに香港、台北、シンガポール、米国が続く
しかし、消費者の間で、血糖値のコントロール、がんのリスクの低減、抗酸化作用、抗うつ作用、アンチエイジング作用など、ドリアン果実の健康上の利点に関連する意識の高まりが、各国での需要を促している。このように、果物の需要は中国以外にも拡大している
ドリアンやマンゴスチンはヨーロッパの消費者に人気がある。コダンマル・グループ社(Kodanmal Group CO.LTD)などのタイの輸出業者は、ヨーロッパからの好評を受け、必要な品質認証をすべて取得した上で、アメリカ、ヨーロッパ、中東など、他の地域にも輸出範囲を広げている。新鮮な果物は代理店を通じてヨーロッパに輸出されている。製品は大手チェーンのスーパーマーケットや卸売市場で販売されている
さらに2020年、マレーシアはサウジアラビアにドリアンを輸出し、その手頃な価格からD24という品種が輸出用に選ばれた。2020年11月下旬に初めてサウジアラビアに到着した。アラブ人は果物に多くの健康効果があると強く信じている。ドリアンはアジア社会に人気があるが、パンデミックによって需要が大幅に増加した
アジア太平洋地域は最大の急成長地域
アジア太平洋地域は生産量だけでなく、消費量でもリードしており、それは基本的に中国からもたらされている。2010年から2020年にかけて、中国におけるドリアンの消費量は急ピッチで伸びており、年平均成長率は16%を超えている。マレーシア産のムスタング・キング種のクリーミーな食感に対する新たな需要が、モン・トン種の増加し続ける需要とともに中国で観察されている。中国2021年は、2017年の5,75,901.3トンに対し、8,21,589.3トンの生ドリアンを輸入した
ドリアンはアジア全域でますます人気の高い果物となっており、未開拓の日本市場を開拓する取り組みが進められている。日本ドリアン振興協会は、日本の消費者の需要を高め、輸入を増やし、さらには沖縄の気温がドリアンの栽培に十分な暖かさであることから、日本での生産を発展させることを計画している
健康志向の消費者や中間所得世帯の裾野が広がる中、鉄分、ビタミンC、カリウムなどの栄養素を豊富に含むドリアン市場は、日本国内でさらに盛り上がりを見せることが予想される。ドリアンの需要は、外食産業におけるドリアンの果肉やペーストの使用量の増加とともに、ピザや鍋のスープに欠かせないトッピングとして台頭してきたと報告されている。このため、生鮮ドリアン市場は予測期間中、同地域で急成長を記録すると予想される