マーケットトレンド の ヨーロッパの学生向け宿泊施設 産業
欧州の学生寮市場に影響を与える若年層の教育就学率
2019年から2021年にかけて、アイスランド、アイルランド、イタリア、フランス、ドイツでは、18歳から24歳、25歳から29歳の人々が異なる割合で就学していた。2019年、ドイツでは成人(18歳から24歳)の62%が就学しており、この数字は2021年までに61%に上昇すると予想されている。欧州諸国のうちアイスランドとアイルランドでは、教育に従事する成人人口が2019年の56%、59%から、2021年には両者とも59%の水準まで増加している
スイス、アイスランド、スウェーデン、フィンランドは、GDPのうち最も教育に費やしている国である。2021年には、これらの国々はGDPの(5.7、7.7、6.7、5.7)%を教育に費やすことになる。これらの国々における学生の割合の増加は、より多くの学生がこれらの国々に移り住んでいることを示しており、住宅需要を押し上げ、学生用宿泊施設市場の成長に貢献している。アイスランドやアイルランドのような国では、学生がドイツやフランス以外の学校を選びやすくなっている。このことが、これらの地域の市場の成長につながっている
教育への投資が学生寮市場に有利な成長見通しをもたらす
教育施設が充実し、投資も盛んなヨーロッパの国々では、常に学生数が増加している。こうした国々では、学生寮の需要が他の欧州諸国よりも急速に伸びている。一流大学のほとんどは、英国、チリ、ドイツ、オランダといった国にあり、国内だけでなく留学生にとっても魅力的な場所となっている
2020年には、EUの教育に対する一般政府支出は6,710億ユーロに達し、これはGDPの5%に相当する。ドイツはGDPのほぼ1.5%を研究開発教育に費やしており、次に多いのは中等教育の1.4%である。研究開発教育と中等教育は、いずれも学生寮の需要を生み出す教育レベルであり、これらの地域の教育機関への支出と連動している