マーケットトレンド の ヨーロッパのアンチケーキング 産業
二酸化ケイ素の固化防止剤としての用途が承認される
欧州連合(EU)の欧州委員会は2017年6月、食品添加物に適用される規則を改正し、食肉添加物である硝酸カリウムへの固結防止剤としての二酸化ケイ素の使用を承認した。欧州委員会は、硝酸カリウム(E252)の固結防止剤として二酸化ケイ素(E551)の使用を許可していた。硝酸カリウムは、食品産業において、微生物に対する食肉の硬化と保存、および食肉やハードチーズの望ましい色を維持するために頻繁に使用されている。したがって、これらの固結防止剤が承認されたことで、食品産業におけるさまざまな用途のために、ヨーロッパはもとより世界中で二酸化ケイ素の用途と取引がさらに拡大することが期待される
欧州加工食品・飲料市場における用途の拡大
食品メーカーは、欧州での加工食品の製造を最適化するために、製造工程のある時点で固結防止剤を添加することが多い。固まりや吸湿を抑えることは、砂糖や小麦粉、その他主食となる食材のコストを下げることを意味するため、固結防止剤を加えることで加工食品の全体的なコストを下げることができる
例えば、ドイツのJELU-WERK J. Ehrler GmbH Co.KG社のセルロースのような固結防止剤は、食品業界では欠かせないものである。製菓用固着防止剤、チーズ加工用固着防止剤、粉末食品の製造・加工用流動化剤として使用されている。しかしながら、JELUCEL®は純粋な粉末セルロースで構成された有機固結防止剤であるため、欧州市場における特殊原料としての用途が拡大している