マーケットトレンド の 指向性エネルギー兵器 産業
2020年の売上高シェアは海運セグメントがトップ
指向性エネルギー兵器市場では現在、海上セグメントが大半のシェアを占めている。これは主に、敵艦、UAV、ミサイルを無力化するために、駆逐艦やフリゲートのような戦闘艦艇に指向性エネルギー兵器を導入する様々な政府の計画によるものである。米海軍は5年以上前から、艦艇への指向性エネルギー兵器の搭載に投資している。高エネルギーレーザー対ASCMプログラム(HELCAP)、光ダズリング妨害装置(ODIN)、固体レーザー技術成熟(SSL-TM)、水上海軍レーザー兵器システム(SNLWS)(光ダズラーと監視を統合した高エネルギーレーザー(HELIOS)としても知られる)は、米海軍の主要なレーザー兵器プログラムの一部である。2021年4月現在、米海軍はHELIOSプログラムの下、5隻の駆逐艦にレーザー兵器を搭載している。同様に、欧州防衛庁(EDA)は、無人車両に対する海軍艦船への指向性エネルギー兵器搭載のための研究を開始した。海軍艦艇へのDEWの配備は、予測期間中の市場の成長を促進すると予想される
指向性エネルギー兵器の開発と調達が急速に進む北米地域
北米地域が現在市場を支配しているのは、指向性エネルギー兵器技術を陸海空軍に統合するための米国国防総省(DoD)の旺盛な投資によるものである。過去数年間、政府はレイセオン・テクノロジーズ社、ロッキード・マーチン社、ボーイング社など様々な指向性エネルギー兵器メーカーと契約を結び、指向性エネルギー兵器を開発・配備してきた。例えば、自己防護高エネルギー・レーザー・デモンストレーター(SHiELD)先進技術実証プログラムでは、空軍研究所が、飛来するミサイルの脅威を緩和するために戦闘機に搭載可能な新しいレーザー・システムの開発を計画していた。このプログラムの下、ロッキード・マーティンは2017年、米空軍からファイバーレーザーの設計・開発で2630万米ドルの契約で選ばれた。当初、レーザーは2021年にテストされる予定だった。しかしその後、空軍研究所は2024年までに完全に開発されたシステムをテストすると発表した。同様に、2021年3月の時点で、米空軍はUAVに対抗するために軍用車両に搭載する高エネルギーレーザー兵器システム(HELWS)のテストを開始した。この高エネルギーレーザー兵器システムは、2019年に空軍研究所から2,380万米ドルの契約の一部として、2つのHELWSプロトタイプを納入した。その後2020年に、同社はさらにHELWSを1基追加する1310万米ドル相当の契約を締結した。このような軍の配備計画は、市場の成長を促進すると予想される