マーケットトレンド の データベースの自動化 産業
IT・通信業界は著しい成長が見込まれる
- テレコムはデータ発生量が最も多い分野のひとつであり、各社は主に大規模データ統合を目的としたクラウドサービスを提供している。通信事業者の間でクラウドのニーズが拡大するにつれ、データベース・オートメーションと通信事業者の提携は一般的なトレンドになりつつある。例えば、イタリアの通信会社Sielte S.P.A.は、24時間365日稼働可能で、自動フェイルオーバーとリカバリーを提供し、データセンターがダウンした場合でもダウンタイムを最小限に抑え、安定したサービスを保証するデータベースソリューション、Severalnines Cluster Controlを選択した。
- 機械学習(ML)や深層学習(DL)を活用したアプリケーションの需要が巨大な規模で高まっていることから、データベース自動化ベンダーは、より包括的な人工知能(AI)を確立する必要に迫られている。Liquibaseが実施した「アプリケーションデリバリーにおけるデータベース導入の現状調査によると、すべてのアプリケーション変更の57%は、対応するデータベースの変更を必要としている。大規模で疎なデータセットに対する機械学習や深層学習には、テラバイト単位のデータを保存し、データ自動化ソリューションが理想的に適している高速並列計算を実行できるデータ管理システムが必要です。
- さらに、ソフトウェア開発者と運用エンジニアの間で、開発、デプロイ、文書化、テスト、監視のプロセスを自動化するDevOpsの導入が重視されるようになり、開発プロセスと運用プロセスが統合されて、データベースの変更が効率的に同期、検証、管理、適用されるようになったことも、この業界におけるデータベース自動化の成長を促進している。
- さらに、膨大なデータを効率的に管理するためにパブリック・クラウドやプライベート・クラウドの採用が増加していることも、より優れたコスト効率の高いデータベース自動化ソリューションの必要性を高めている。例えば、Oracle Autonomous Databaseは、クラウドの柔軟性と機械学習のパワーを組み合わせたものだ。このソリューションでは、運用の完全自動化とチューニングによって管理コストを最大80%削減し、任意の時点で必要なリソースのみに課金することでランタイムコストを最大90%削減できるとしている。
北米が大きなシェアを占めると予想される
- 大手IT企業が業務の効率化と合理化を目的にビッグデータ・ソリューションの導入を拡大していることが、企業のオフィスにおけるデータセンターの拡大を後押ししている。そのため、中小企業を中心に、従来のデータセンター・インフラよりもコンテナ型やマイクロ型のデータセンターを採用する企業が増えている。こうした傾向は、同地域の技術導入における優位性により、同地域のデータベース自動化市場の成長をさらに増大させると予想される。
- 同地域では、Tier2都市へのモジュール型データセンター投資を通じて、データセンター・インフラ・ソリューションの継続的な成長が維持されている。このような投資により、データセンター・インフラ管理ソリューション・プロバイダーの台頭が期待される。 米国は、インフラを近代化するためにいくつかの取り組みを行っている。例えば、米陸軍はプライベート・クラウド・コンピューティング・サービスとデータセンターの導入に約2億4900万米ドルを投資する計画だ。
- さらに、カナダ政府は「クラウドファースト戦略を掲げており、情報技術への投資、イニシアティブ、戦略、プロジェクトを開始する際には、クラウドサービスを主要な提供オプションとして特定・評価する。クラウドはまた、カナダ政府が民間プロバイダーのイノベーションを活用し、情報技術をより機敏にすることを可能にすると期待されている。
- さらに、カリフォルニア州では2020年初めに消費者プライバシー法(CCPA)が施行され、データベース・コンプライアンスの必要性が高まる。これらすべての要因が組み合わさることで、企業は適応性が高く、安全で効率的なデータベースシステムと、シンプルなデータベース管理ツールとプロセスを必要とすることになる。