マーケットトレンド の ヨーロッパのコワーキングスペース 産業
ロンドンとパリでコワーキングスペースの案件が増加中
ロンドン中心部では近年、コワーキングやサービスオフィスの分野が大きく成長している。2018年には、2017年と比較して13%多い約183,000m²のスペースがコワーキングおよびサービスオフィス事業者にリースされた。ロンドンのサブマーケットに関しては、シティ(2018年のフレキシブルオフィスの取引面積の40%)、ウェストエンド(28%)、ミッドタウン(17%)が大きな関心を集めている。この需要は、テナントがコストを節約しながら、リーシングに柔軟性を持たせることができるワークスペースを求めていることに起因する。これには、リース期間の短縮、インセンティブの増加、単なる「スペース・プロバイダーではなく「サービス・プロバイダーとしての役割の強化といった変化が含まれる
フランスでは、コワーキングは当初頓挫していたが、すぐにオフィス不動産市場にとって実質的な後押しとなることが証明され、2018年には28件、2017年比19%増の約118,000m²の取引があった。パリ市場では、すでに国内外の企業による多くの投資が見られた。とはいえ、供給は依然として非常に集中している

進化する企業動向
コワーキングは進化を続け、よりプロフェッショナルになってきている。実際、コワーキングスペース・プロバイダーは、ますます大きなユニットを借り、自営業者だけでなく、大規模なグループにも対応する戦略を導入している。多くの企業は、ビジネスの変化に対応できる柔軟性を維持しようとしている。これは多くの場合、規模やスタッフ/スキルの構成に順応し、流動化できるプロジェクトベースのチームという形をとっている。このようなチームには、思い通りに活動できるスペースと自由を与えるフレキシブルなワークスペースを利用するのが自然だ。また、ミレニアル世代やフレッシュな人材は、「デザイン性が高く、クールなフレキシブルスペース・オプションを提供する企業を、ますます働きたい企業として見ています。進化するミレニアル世代の労働力は変化を好み、その多くが2〜3年という時間枠の中で仕事を移動したり、コラボレーションが進む世界で複数の仕事を持つことを期待しているため、人材獲得競争では、こうした柔軟なワークスペース・オプションを提供することが、人材の獲得や確保の決め手になる可能性がある
