マーケットトレンド の 商業不動産 産業
オフィス市場はさらなる成長を遂げる
オフィス市場は世界的なパンデミックによって大きな打撃を受けた。大きな混乱にもかかわらず、現在、市場は回復局面にある。さらに、この分野への投資の増加が市場の景気回復を後押ししている
2021年には、世界のほぼ390の大都市でオフィスの稼働率が80%以上の堅調な伸びを示した。さらに、2021年第3四半期以降、3,000万平方フィート(MSF)のオフィススペースが吸収された。一方、このセクターの賃貸料の伸びは緩やかな回復局面にあり、EMEAでは賃貸料の伸びが大幅に伸びた。また、オフィススペースの大半はAクラスオフィスが61%以上を吸収し、次いでBクラスオフィスが32%、Cクラスオフィスが7%となっている
さらに、アジア太平洋(APAC)地域は、人口増加、GDP成長、中間層消費者、生産年齢人口がオフィス需要を牽引しているため、オフィス市場をリードしている。また、APAC地域は世界市場におけるオフィス建設の50%以上を占めている
小売セクターは著しい成長を遂げるだろう
COVID-19のパンデミックによる混乱にもかかわらず、小売不動産セクターは、仕事のデジタル化、実店舗の変革、環境・社会・ガバナンス(ESG)への配慮へのシフトをテコに、大きな成長を遂げた。さらに、小売セクターは、Eコマースセクターやパンデミック時の顧客行動の変化から、多くの課題に直面した
こうした課題にもかかわらず、パンデミック時のEコマース売上は小売業全体の売上のわずか14%に過ぎなかったため、小売業は底堅く推移した。さらに、デベロッパーは、消費者の需要を満たし、変化する小売環境に適応するために、さまざまな戦略に注力している。例えば、ショッピングセンターを多目的に改装したり、テナント構成をカスタマイズしたり、最新のビジネスモデルを誘致するための新たな賃貸モデルを開発したりしている。さらに、消費者の需要に対応するため、一部の小売業者は、新しいテクノロジーを採用することで、クリック・アンド・コレクト、カーブサイドピックアップ、店舗からの発送といったオムニチャネル戦略を通じて事業を拡大している
さらに、小売売上高はアジア太平洋地域で増加し、米国、欧州がこれに続いた。また、店舗内小売、食料品店、アパレル、百貨店、レストラン、バーなど、さまざまなセグメントで小売売上が伸びている