マーケットトレンド の 南アフリカの商業用不動産 産業
南アフリカで高まるオフィススペース需要
南アフリカではここ数年、歴史的に堅調だったオフィスのファンダメンタルズが大きく損なわれている。企業の統合や在宅勤務の増加により、市場で手放されるスペースが増え、空室率は着実に上昇している。2022年第2四半期末時点で、ヨハネスブルグのオフィス空室率はすべての主要都市で最も高かった
オフィス不動産の空室率は、2021年第1四半期から2022年第1四半期にかけて南アフリカのすべての主要市場で上昇した。2022年の空室率が最も低かったのはプレトリアとその周辺地域で12.1%であった。一方、ヨハネスブルグのオフィス空室率は19%超と最も高かった。多くの企業が新しい在宅勤務やオフィスローテーションのハイブリッドモデルに合わせて必要なスペースの縮小を続けているため、オフィス需要のダイナミクスはかなり変化している
オフィスの需要ダイナミクスは、多くの企業が在宅勤務やオフィスローテーションの新しいハイブリッドモデルに合わせて必要なスペースを縮小しているため、引き続き軟化している。その結果、オフィスの床面積は大流行前の水準から大幅に減少している。オフィスのファンダメンタルズは当面軟化すると予想されるが、適格なテナントには有利な長期リース契約を確保する絶好の機会があるかもしれない
産業セグメントの成長拡大が市場にチャンスをもたらす
2022年第1四半期、南アフリカ・ケープタウンの様々な商業用不動産タイプの中で、プライム産業用不動産の投資利回りは最も低かった。利回りは投資不動産の期待収益を測定するもので、年間賃貸収入を不動産価格で割って算出される。投資家が期待する投資収益率は、優良工業用不動産では8.25%、賃貸住宅では9.5%であった
JLLのデータによると、プレトリア、周辺地域、ケープタウンは、2022年第1四半期に工業用不動産の平均空室率が最も低かった南アフリカの市場である。同四半期には、工業用不動産の約4.9%が空室であった。ヨハネスブルグでは、この割合は4.95%とやや高かった
業界の専門家によると、2020年から2022年にかけて南アフリカのケープタウンでプレミアム賃料が上昇したのは産業用不動産セクターだけだった。2020年第1四半期に5.5米ドルだった工業用スペースの月間平方メートル賃料は、2022年第1四半期には6.9米ドルまで上昇した。一方、小売スペースの賃料はこの期間に半減した