マーケットトレンド の クラウドバックアップ 産業
BFSIが最大限の普及を見込む
- 銀行業界では、デジタルバンキングや投資ソリューションの導入が進んでおり、BFSI分野ではクラウドストレージ/バックアップの需要が高まっている。さらに、一部の金融セクターは競争優位性を得るためにクラウド技術に移行しており、イノベーション、カスタマイズ、セキュリティを可能にしている。
- さらに、政府機関や民間企業は、今後5年間の市場の新たな成長機会を見込んで、多くの企業と協力している。例えば、UBSとMicrosoft Corp.は、今後5年間でUBSのパブリック・クラウドの足跡を増やすために協業を拡大している。UBS(多国籍投資銀行および金融サービス企業)は、現在UBSの主要なクラウドプラットフォームとなっているMicrosoft Azure上で重要なワークロードを含むアプリケーションの半分以上を稼動させる意向だ。このパートナーシップは、UBSのクラウドファースト戦略とグローバルなテクノロジー資産の近代化を促進する。
- 例えば、IBMはハイブリッド・クラウドを利用して、欧州の2つの銀行グループのデジタル化を支援している。スペインの銀行ITサービス・プロバイダーであるRural Services Informaticos(RSI)は、IBMとRed Hatのハイブリッド・クラウド技術と業界の専門知識を活用し、Cloud Officeプラットフォームを通じてデジタル製品とサービスの提供を強化する。そのため、多くのベンダーがハイブリッドクラウド・ソリューションに資金を投じ、ホストの管理、保守、更新、サービス運用の拡張の必要性を排除しようとしている。こうした動きは、BFSIセクターにおけるクラウド・バックアップ・ソリューションの利用を増加させると予測される。
- さらに、銀行セクターにおけるデータ漏洩の増加により、銀行はあらゆる災害から復旧できるクラウド・バックアップ・ソリューションを利用するようになっている。パブリック・クラウド・ソリューションは、災害にもかかわらず事業継続性を確保するための強化されたバックアップ・リソースを提供する。
- クラウドベースのリアルタイム決済ソリューションのトレンドが高まっている背景には、小売業者にリアルタイムの決済に関する洞察を提供する柔軟性がある。BFSIでは世界的にデジタル決済の採用が進んでおり、今後5年間の市場成長が見込まれる。組織によるクラウド利用に関するIBMの調査によると、昨年1年間のクラウド利用率はMicrosoft Azureが56%と最も高かった。