マーケットトレンド の 回路保護部品 産業
自動車が大きな市場シェアを占めると予想される
- ハイブリッド車や電気自動車(EVタイプ)の増加により、環境負荷の低減やECU(電子制御ユニット)の増加が急速に進み、小型化・高性能化が進む電子部品への需要が高まっている。こうした自動車市場の拡大は、回路保護部品メーカーにさらなる成長機会をもたらすだろう。
- 2022年7月、欧州で新たな規則が導入され、新車には交通安全向上のためにさまざまな先進運転支援システムの搭載が義務付けられた。最新の安全規制はEU全域の乗客、自転車利用者、歩行者の保護に役立ち、2038年までに2万5,000人以上の命を救い、少なくとも14万人の重傷者を回避する。
- 北米は世界最大の自動車産業の中心地のひとつである。この地域の経済成長は、乗用車と商用車の販売に影響を与えている。OICAによると、2021年の北米の自動車生産台数は約1,343万台で、2020年の1,337万台に比べ微増である。BEA(経済分析局)によると、米国の軽自動車小売販売台数は2018年の14,471.8千台から2020年には14,926.9千台に急増する。
- さらに、米エネルギー省によると、米国におけるプラグイン・ライト・ビークル(PEV)の販売台数は2021年に607,600台となる。テスラのモデル3が勢いを増すにつれて2018年に上昇した後、米国におけるオール電化車とプラグイン電気自動車の販売台数はその年にピークを迎えた。
- また、中国汽車工業協会によると、2022年4月に中国で販売された乗用車は96万5,000台超、商用車は約21万6,000台で、この数字は前月からそれぞれ48%、42%減少したことになる。このような巨大な自動車販売は、研究された市場が成長する機会を生み出すだろう。
アジア太平洋地域は著しい成長が見込まれる
- 近年、インドでは電力需要と消費量の伸びが著しい。この成長の主な要因として、都市化と工業化の進展が挙げられる。世界銀行によると、インドの都市化率は2020年の34.93%に対し、2021年には35.39%に達している。
- さらに、回路保護部品の需要は、自動車、家電、エネルギー、電力といった主要なエンドユーザー産業全体でも拡大が見込まれている。例えば、IBEFによると、エレクトロニクス産業は同国のGDPの約3.4%に貢献している。国内のエレクトロニクス生産は、2014-15年度の290億米ドルから2020-21年度には670億米ドルに増加する。
- さらに、インドでは電気自動車の普及も進んでいる。意識の高まりと政府主導のさまざまな取り組みが、同国における電気自動車の販売を促進している。例えば、IBEFによると、324,840台のEVが登録されており、同国の電気自動車市場は2021年に163%成長する。二輪車部門は、2020/21年度には28,508台から149,068台に増加し、422%という著しい成長率を報告しており、このグラフをリードしている。
- デジタル製品製造における地位と同様に、中国はEVの「世界の工場として急浮上しており、世界の電気自動車生産の50%以上を占めている。例えば、中国汽車工業協会(CAAM)によると、中国における新エネルギー自動車(NEV)の生産と販売は2021年に大幅に増加し、バッテリー電気自動車(BEV)の販売台数は2020年の111万5,000台から2021年には291万6,000台に増加した。プラグイン電気自動車(PHEV)の販売台数も同様の傾向を示し、2020年の251千台から2021年には603千台に増加した。
- 政府はまた、中国の自動車産業の成長を促進するため、さまざまな取り組みを行っている。例えば、2022年9月、国家税務総局(STA)、財政部(MOF)、工業情報化部(MIIT)は共同で、新エネルギー車の購入に対する免税措置の継続を発表した。したがって、EVの販売も同様の成長パターンを維持すると予想され、予測期間中、国内の自動車産業全体の回路保護部品の需要もさらに拡大すると見込まれる。