マーケットトレンド の 回路保護部品 産業
自動車が大きな市場シェアを占めると予想される
- ハイブリッド車や電気自動車(EVタイプ)の増加により、環境負荷の低減やECU(電子制御ユニット)の増加が急速に進み、小型化・高性能化が進む電子部品への需要が高まっている。こうした自動車市場の拡大は、回路保護部品メーカーにさらなる成長機会をもたらすだろう。
- 2022年7月、欧州で新たな規則が導入され、新車には交通安全向上のためにさまざまな先進運転支援システムの搭載が義務付けられた。最新の安全規制はEU全域の乗客、自転車利用者、歩行者の保護に役立ち、2038年までに2万5,000人以上の命を救い、少なくとも14万人の重傷者を回避する。
- 北米は世界最大の自動車産業の中心地のひとつである。この地域の経済成長は、乗用車と商用車の販売に影響を与えている。さらに、米エネルギー省によると、2024年5月、米国ではプラグイン車の販売が急増し、合計124,921台が販売された。この数字の内訳は、バッテリー電気自動車(BEV)が98,797台、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)が26,124台である。2023年5月と比較すると、この販売台数は3.2%増加している。注目すべきは、プラグイン電気自動車(PEV)が同月の国内小型車(LDV)販売台数の8.74%を占めたことである。
- また、中国汽車工業協会によると、2022年4月に中国で販売された乗用車は96万5,000台超、商用車は約21万6,000台で、この数字は前月からそれぞれ48%、42%減少したことになる。このような巨大な自動車販売は、研究された市場が成長する機会を生み出すだろう。
- さらに、SIAMインドによると、2023年、インドは458万台の乗用車を生産していた。同国の自動車部門は、特に2020年と2021年の会計年度において、経済的課題とCOVID-19パンデミックの余波の両方が原因とされる景気後退に直面した。
アジア太平洋地域は著しい成長が見込まれる
- 近年、インドでは電力需要と消費量の伸びが著しい。都市化と工業化の進展がこの成長の主な要因のひとつである。
- さらに、自動車、家電、エネルギー、電力といった主要なエンドユーザー産業が増加傾向にあることから、回路保護部品に対する需要も拡大が見込まれている。
- さらに、中国では電気自動車の普及も進んでいる。意識の高まりと政府主導の様々な取り組みが、同国における電気自動車の販売を促進している。例えば、中国汽車工業協会(CAAM)によると、2023年8月、中国では合計84万6,000台の新エネルギー自動車が販売された。このうち80万8,000台が乗用電気自動車で、残りの3万9,000台が商用車である。乗用電気自動車をさらに細分化すると、バッテリー電気自動車(BEV)が55万9,000台、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)が24万8,000台となっている。
- 政府はまた、中国の自動車産業の成長を促進するために、さまざまな取り組みを行っている。例えば、2022年9月、国家税務総局(STA)、財務省(MOF)、工業情報化部(MIIT)は共同で、新エネルギー車の購入に対する免税措置の継続を発表した。したがって、EVの販売も同様の成長パターンを維持すると予想され、予測期間中、国内の自動車産業全体の回路保護部品の需要もさらに拡大すると見込まれる。