マーケットトレンド の 中国のダイナミック ランダム アクセス メモリ (DRAM) 産業
データセンターへの投資拡大が成長を牽引
- 中国は地理的にも人口的にも大きな国である。国際通貨基金(IMF)の推計によると、中国の人口は2023年には約14億1,196万人に達すると見込まれている。この人口の大部分はデジタル教育を受け、何らかの形でデジタルサービスを利用している。インターネットの普及はこの傾向に大きな役割を果たしている。例えば、CNNICによると、2022年の中国のインターネット普及率は約75.6%である。
- こうした傾向を受けて、インターネットを利用したサービスやビジネスが盛んになっている。例えば、中国のeコマース産業は近年著しく拡大している。2022年に商務部が発表したデータによると、中国国内の電子商取引全体の売上高は、前年比4%増の13兆7900億元(〜2兆400億米ドル)に達した。
- インターネット・ユーザーの増加や、中国全土の企業がデジタル・ソリューションの導入を拡大するという最近のトレンドの変化により、生成されるデータ量が大幅に増加しているため、ストレージ・スペースの需要やデータ・センターへの投資が高まっている。
- Cloudsceneによると、中国は国内のデータセンター数で4位にランクされており、2022年には約443のデータセンターがあった。この数は、複数の公的機関や民間企業がデータセンターへの投資を増やすにつれて増加すると予想されている。例えば、2023年2月、キャピタランドは中国に特化した新しいデータセンター開発ファンドを立ち上げた。また、北京郊外に新たに2つの施設を建設する計画も発表した。
- 中国におけるデータセンター産業の成長には、政府の取り組みも重要な役割を果たしている。例えば、中国政府は最近、8つの地域にまたがる集中型データセンター・システムを構築する新たな国家プロジェクトを立ち上げた。このプロジェクトは、国内で高まるコンピューティングとデータ分析への需要を取り込むことを目的としている。