マーケットトレンド の 中国自動車用炭素繊維複合材 産業
燃費向上のために炭素繊維の採用が進む
自動車が誕生して1世紀以上が経つが、その素材はほとんど変わっていない。アルミニウムやマグネシウム合金からカーボンファイバーに至るまで、先進素材が量産車に採用されるようになったのはここ数十年のことだ。カーボンファイバーのような先進素材は、性能と安全性を維持しながら、現代の自動車の燃費を向上させるために不可欠なものだ。軽い物体を加速させるのに必要なエネルギーは重い物体よりも少ないため、軽量素材は自動車の効率と燃費を向上させる大きな可能性を秘めている。車両重量を10%減らすと、燃費は6~8%向上する
BMWはi3モデルにカーボンファイバーを使用することで、大幅な軽量化を実現している。BMWはi3を年間約3万1000台販売している。BMWと炭素繊維の生産パートナーであるSGLグループは、i3とi8に使用されるCFRPのサプライチェーンを確立するために10億ドル近くを費やした。アウディもまた、A8セダンのスペースフレーム後部壁の製造に炭素繊維を使用している。供給側でも、炭素繊維メーカーは生産能力を増強しており、自動車への炭素繊維の採用はさらに進むだろう