マーケットトレンド の 中国アミン 産業
パーソナルケア製品が市場を席巻
- パーソナルケアは、アミンの主要なエンドユーザーのひとつである。一級芳香族アミン(PAA)は、パーソナルケア分野の様々な製品(発泡剤、分散剤、乳化剤、可溶化剤、洗浄剤、コンディショナーなど)の成分として使用されている。
- この分野で主に使用されるアミンには、トリエタノールアミン(TEA)やモノエタノールアミン(MEA)などがある。
- 中国はアミンの最大消費国であると同時に最大生産国のひとつでもある。その生産量は高いレベルに達しており、米国、英国、スペインなどの先進国に化粧品やパーソナルケア製品を輸出する主要拠点となっている。
- 中国国家統計局によると、2019年の中国における化粧品・パーソナルケア製品の小売売上高は2992億2000万元で、前年より約14.24%増加している。
- アミンは手指消毒剤の殺ウイルス剤として濃縮消毒剤や殺菌剤に広く利用されている。疾病の発生により、消費者は手指消毒剤の使用を増やすなど、さまざまな予防策を講じるようになり、予測期間中にアミンの需要が高まると予想される。
- 上記の要因は、予測期間中にパーソナルケア製品の需要を促進すると予想される。
エチレンアミン部門が市場を支配する
- エチレンジアミンは、製薬、自動車など、中国の多くの産業で必要とされている。
- ハリケーンケミカルズとリアンメンケミカルズが中国の主要な地元企業であり、EDA(エチレンジアミン)の生産能力は年間約1万トンである。
- 同国の製薬業界は急速な成長が見込まれている。IQVIAによると、中国の医薬品産業は2022年までに1,750億米ドルに達すると予想されており、2024年までに中国は医薬品支出全体で米国に次ぐ第2位になると予測されている。このため、エチレンアミンは原料として必要とされるため、同分野からの需要が増大する可能性が高い。
- さらに、新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行は、医薬品業界にとって大きな成長の起爆剤となる。
- したがって、このような市場動向はすべて、予測期間中に中国アミン市場の需要を促進すると予想される。
- しかし、同国では2018年以降、自動車の販売台数が減少し、自動車用途で研究される市場にとっては厳しいシナリオとなっている。さらに、COVID-19病の発生は中国の自動車産業に深刻な影響を及ぼしており、予測期間中のアミン需要に負の勢いを誘発すると予想される。