マーケットトレンド の カナダの潤滑剤 産業
市場を支配するエンジンオイル
- エンジンオイルは、高温・高圧用途に使用されるため、必要量が多く、ドレイン間隔が短いことから、主要な製品タイプとなっている。エンジンオイルは、モーターオイルとして知られ、内燃エンジン部品を潤滑し、腐食から保護し、運転中の冷却を保つために作られる。
- エンジンオイルは、ベースストックと添加剤という2つの主要成分で構成されている。通常、溶液の95%は石油、合成化学物質、またはその組み合わせに由来するベースストックで構成されている。ベースストックは、蓄積された熱を放散し、エンジンの可動要素を潤滑する役割を担っている。
- 一方、添加剤はオイルの約5%を占め、これらの化合物はオイルの潤滑性と粘度を正確に調整し、エンジン部品を摩耗から守る役割を担っている。例えば、ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZDDP)は摩耗を防止するためによく使われる添加剤であり、マグネシウムスルホン酸塩は汚染物質やエンジンスラッジの分解を助ける。
- エンジンオイルは、自動車、発電、大型機械など、さまざまなエンドユーザー産業で使用されている。エンジンオイルには通常、鉱物油、半合成油、完全合成油の3種類がある。
- 自動車産業はエンジンオイルを大量に消費する。カナダでは、エンジンオイルの需要の大部分は、現在の乗用車や商用車の整備要件によって支えられている。エンジンオイル消費量が最も多い主な原因は、潤滑油の消費量が多いディーゼルエンジンを搭載したクラス7とクラス8のトラックが広く使用されていることである。
- さらに、カナダ統計局(Statista Canada)によると、2021年にカナダで登録された道路用自動車(ガソリンおよびディーゼル燃料タイプ)の総数は、2020年比で1.4%増の2,560万台に増加した。同国におけるガソリンとディーゼルの道路用自動車の登録台数の増加に伴い、エンジンオイルの消費量も増加する。
- 国内の様々なセクターからの需要の増加に伴い、エンジンオイル消費量は予測期間中に増加すると予想される。