マーケットトレンド の カメラレンズ 産業
プロ仕様のカメラを搭載したスマートフォンの普及が進む
- スマートフォンのカメラにシェアを奪われ、レンズ交換式・非交換式カメラの需要が変化し続けている。
- スマートフォンは過去10年間で、コミュニケーションの媒体から、複数の目的を実行できる多機能デバイスへと進化した。スマートフォンを購入する顧客の規模は、企業が規模の経済のメリットを活用するのに非常に適している。
- スマートフォンは、複数のカメラを搭載した一般的なデバイスとなり、大手企業は1台の携帯電話にトリプルクアッド以上のカメラを搭載するまでになった。こうした動きは、スマートフォン市場におけるカメラレンズの需要に大きな影響を与えている。また、スマートフォン内での顔認識など、セキュリティ・アプリケーションの開発における技術革新の進展も、スマートフォン分野における高性能カメラレンズの旺盛な需要を生み出している。
- さらに、スマートフォンの出荷台数は2022年末までに増加すると予想されており、カメラレンズの需要を促進している。例えば、米国国勢調査局と消費者技術協会によると、スマートフォンの売上高は、2021年に記録された730億米ドルに対し、2022年には747億米ドルに達すると予想されている。
- さらに、多くの有名ブランドは、ズーム、より優れたHDR、ポートレートモード、3D、低照度撮影などの新機能の数々で優れた画質を提供することで、市場での競争力を高めるためにスマートフォンのカメラの数を増やしている。例えば、2021年11月、Vivoは合計7つのカメラを搭載したNEX 5スマートフォンを2022年に発売する予定である。スマートフォンの購入時にカメラの画質を重視する消費者が増える中、こうした可能性のある開発が市場を牽引すると予想される。
アジア太平洋地域が最も急成長する市場と予想される
- アジア太平洋地域は、世界中で使用されている様々なアンドロイドスマートフォンの本拠地であり、デジタルカメラレンズの50%を占めるランタンなどの原材料の産地でもあるため、優位性を維持すると予想されている。
- エンドユーザー・メーカーからの需要の増加は、コンパクトカメラ部品への投資と能力強化の動機付けとなっている。例えば、Xiaomiの部品サプライヤーであるHolitech Technologyは、Xiaomiに販売されるコンパクトカメラ部品、静電容量式タッチスクリーンモジュール(CTP)などを製造するため、2019年から2022年の間にインドに2億米ドルを投資した。このような動きは、研究された市場を牽引すると予想される。
- さらに、スマートシティ構想の高まりも、世界各国の政府がCCTVカメラに投資する原動力となっている。例えば、インドの州政府はセキュリティと安全性を向上させるためにビデオ監視を採用する傾向が強まっている。例えば、テランガナ州政府はハイデラバードの安全性を向上させるため、主に街頭監視の改善に注力している。同政府は、企業、公共部門、住宅協会、個人に対し、敷地内やその周辺にCCTV(閉回路テレビカメラ)を設置するよう要請している。このような動きが、調査対象市場の成長を後押ししている。
- インド、中国、韓国、シンガポールなどの国々からのスマートフォンやその他の民生用電子機器に対する大きな需要は、多くのベンダーがこの地域に生産施設を設置することを後押ししている。
- 複数の国で民生用電子機器の採用が増加していることも、市場の成長にプラスに寄与している。トルーナ・グループによると、スマートフォンのユーザー数が最も多いのは中国で9億5,000万人以上、次いでインドが8億2,900万人と予想されている(シスコ調べ)。このような統計は、この地域における市場の潜在力を示している。
- さらに、カメラレンズの値ごろ感という点では、中国製レンズは日本製レンズよりも安いと考えられている。