マーケットトレンド の ブラジルのトウモロコシ 産業
動物性タンパク質源に対する需要の増加
人口増加、所得の上昇、都市化により、肉の消費量が急増している。動物性タンパク質の消費は、牛乳、肉、卵の消費に直結しており、主食の一部として増加している。食肉と高価値の動物性タンパク質に対する同国の需要増に対応するため、畜産業への圧力は近年強まっている
トウモロコシは、反芻動物、家禽豚、養殖など、ほとんどすべての種類の動物用配合飼料の主要原料のひとつである。従って、国内の動物性タンパク質源に対する需要の高まりが、予測期間中にトウモロコシ市場を牽引する可能性が高い。例えば、USDAのデータによると、ブラジルでは2018年に9,588千トンの鶏肉が消費され、2022年には増加し9,780千トンに達した
したがって、トウモロコシは動物用に調製されるあらゆる種類の飼料の主成分の1つであるため、動物由来のタンパク質源に対する需要の増加は、間接的にトウモロコシ市場の成長に寄与している
輸出の伸びがトウモロコシ生産を牽引
FAOによると、ブラジルのトウモロコシ生産と輸出はここ数年、驚異的なブームを迎えている。総生産量は2018年の82,366,531トンから2021年には88,461,943トンに増加した。この生産量の伸びにより、同国はトウモロコシの輸出を継続的に増加させることができた
ブラジル経済は農産物輸出に大きく依存しており、同国のトウモロコシ輸出にプラスの影響を与える可能性がある。この輸出機会の増加はトウモロコシの生産を促し、市場の成長にプラスの影響を与える
ブラジルは多くの国々に様々な商品の輸出を進めている。ブラジルは、世界最大の農産物・食品生産国のひとつであり、さまざまな商品の生産で世界をリードしている。また、ITC Trade Mapによると、ブラジルは2021年のトウモロコシ輸出国トップ10の第4位にランクされている
ブラジルは、トウモロコシを含むコモディティ輸出で良好な結果を出している。輸出の増加は、世界的な需要の高さも示している。同国政府は、トウモロコシの輸出を促進するためにいくつかのイニシアチブをとっており、それはトウモロコシの輸出額が増加していることからも見て取れる。例えば、ITC Trade Mapによると、トウモロコシの輸出額は2018年に4,109,859千米ドルであったが、2021年には増加し4,188,846千米ドルに達した