マーケットトレンド の ブラジルの生物農薬 産業
バイオハービサイドは最大の形態
- 生物農薬は、生きた微生物(真菌、細菌、微胞子虫、ウイルス)、微小動物(線虫)、マクロ生物(捕食者、寄生虫、昆虫、ダニ)から得られる天然製品で、植物保護製品として利用される。2022年、ブラジルの生物農薬市場は、作物保護分野全体の市場額の約82.7%を占めた。ブラジルでは2022年3月時点ですでに433種類の生物農薬が登録されており、9年間で404%の成長を示している。
- 同国では連作作物の栽培が主流である。連作作物栽培用の生物農薬の消費額は約1億7,220万米ドルで、2022年のシェアは78.9%であった。炭疽病、斑点病、白カビ病、アジアさび病は、ブラジルの大豆作物に多大な損失をもたらす主要な葉面病害の一部である。
- ブラジルの生物農薬市場では、バイオ除草剤が最も高い消費量を記録し、2022年には金額ベースで38.15%の市場シェアを占めた。バイオ除草剤の次にバイオ殺菌剤、その他のバイオ農薬、バイオ殺虫剤が続き、2022年の市場シェアはそれぞれ25.6%、18.42%、17.8%であった。
- 2022年、ブラジル農務省は新たに2種類の生物農薬の登録を発表した。1つはニンニクエキスをベースにしたもので、線虫(植物の根に害を与える小さな土壌害虫)の駆除に使用でき、もう1つは、ジャガイモ、トマト、豆類などを加害する害虫であるコナジラミを駆除するダニである。
- 近年ブラジルでは、化学合成農薬による環境や食品汚染への懸念が高まっているため、病害虫や雑草を防除するための生物農薬や生物適合ソリューションの需要が高まっている。