マーケットトレンド の 自動車用カーペット 産業
乗用車販売の減少が市場成長の妨げになる可能性
自動車用カーペット市場で最大のシェアを占めるのは乗用車である。ここ数年、乗用車の生産と販売は減少している。2017年の乗用車販売台数は7,060万台であったが、2018年には6,860万台に減少した。2019年の乗用車販売台数はさらに減少し、6,430万台となる。中国と米国の関税戦争のような世界的な出来事は、乗用車の販売にさらに影響を及ぼしている
世界各国の政府は、増大する公害を抑制するために厳しい排ガス規制を設けており、これが乗用車の販売に悪影響を与えている。例えばインドでは、増加する公害を抑制するため、政府は2020年4月までに乗用車のBS-VI適合を義務化した
中国でコロナが発生し、中国の自動車サプライ・チェーンが混乱し、消費者が自宅待機を余儀なくされているため自動車を購入できず、乗用車の販売に悪影響を及ぼしているからである
アジア太平洋地域が自動車用カーペット市場のリーダーになる見通し
世界の自動車用カーペット市場は、アジア太平洋地域が支配的である。自動車の50%以上がアジア太平洋地域で生産されているため、同地域は自動車用カーペットの需要において世界最大のシェアを占めている。さらに、インド、中国、ASEAN諸国などの急速な都市化に伴い、乗用車の需要と販売が絶えず増加しており、自動車産業におけるカーペットの需要を押し上げている
乗用車とは別に、この地域の消費者と政府の間で環境に対する関心が高まっており、特に中国では電気自動車の採用が大幅に増加している。しかし、2019年の中国市場の成長は規制政策の変更により低迷しており、自動車メーカーが価格調整によりこれらの変更を吸収することで、生産は回復すると予想される
世界中の電気自動車メーカーが中国市場に参入し、大規模な製造施設を設立して電気自動車需要の増加に乗じている。例えば、2018年12月、テスラは中国上海省に製造施設の建設を開始し、2019年8月に竣工、2019年10月にテスラ・モデル3の生産を開始した。同社によると、この製造施設は年間25万台の電気自動車の生産能力を持つ
前述の要因は、予測期間中、自動車用カーペット市場を牽引すると予想される