マーケットトレンド の 自動車用全輪駆動 産業
スポーツ・ユーティリティ・ビークルの需要増
よりスポーティなハンドリング、全輪駆動によるグリップとトラクションの向上などの要因により、セダンやクロスオーバーと比較して乗用車、特にSUVの需要が高まっている
発展途上国と先進国の両方で経済状況が改善しているため、SUVの販売台数の伸びは2018~2022年に一貫して増加している。現在、市販されているSUVの65%以上が全輪駆動パワートレイン・システムを搭載している。例えば
- SUVの台数、2019年には2億台に達する。その1年後、SUVの世界自動車販売台数は約2,960万台に達し、2020年には電気自動車SUVがさらに110万台増加する。
冬季やあらゆる危険な気候条件下での安全な路上走行性は、特に北米と欧州で、全輪駆動タイプのパワートレイン・システムを搭載した乗用車を選択する大きな要因となっている。また、全輪駆動は、ハイブリッド車、プラグイン・ハイブリッド車、バッテリー電気自動車などの電動パワートレイン車にもかなりの割合で導入されると予想されている。例えば、
- 世界有数の電気自動車メーカーであるテスラ社は、後輪に1つのモーターを搭載する後輪駆動から、2つの電気モーターで各車軸を駆動する全輪駆動への移行を開始している。テスラのモデルはすでに後者を選択し始めている。
アジア太平洋地域で高まるAWD需要
アジア太平洋地域は、自動車生産と販売において、他の地域に比べて常にトップである。例えば、
- 2021年、中国では2100万台以上の乗用車が販売され、アジア太平洋地域最大の市場となった。日本は同地域で2番目に大きな市場で、2021年の販売台数は360万台を超えた。
先進技術により、車両操作を複雑な機械システムから電子制御システムへ移行する流れが可能になり、現在では自動車産業の高揚に重要な役割を果たしている。AWDはそのようなシステムの1つであり、過去5年間に上記の傾向が顕著に見られた。現在、OEM自動車メーカーのほとんどは、大半の顧客をターゲットとした手頃な価格のAWD Suvを市場に投入している。例えば
- 2022年3月、Mahindra Tharは現在インド市場で入手可能な最も手頃な価格の4x4車であり、ベース価格は13.17ルピーで、15.53ルピーまで上昇する(いずれもショールーム外価格)。
- 2020年1月、日本の自動車メーカーである日産自動車は、同社の次世代EV向けに開発中の新技術を搭載した高出力のツインモーター全輪制御試験車を公開した。