マーケットトレンド の オーストラリアの高級住宅不動産 産業
超富裕層が優良物件の需要を牽引
オーストラリアの高級不動産市場は、特にライフスタイルを提供する小都市において、基準年度中に例外的に好調に推移した。UHNW層はオーストラリア全土に広がっており、2021年には主要4都市以外の成長率が13.4%に達する見込みであるのに対し、主要都市では8.1%にとどまる。その後5年間もこの傾向は続くと予想され、4大都市以外では38%、4大都市内では26%の成長が見込まれている。しかし、メルボルンが今後5年間で最も大きな伸びを見せ、2026年には34%増の4,968人のUHNWIが居住すると予測されている。シドニーは、2021年には25%増の5,244人のUHNWIが居住し、最大の集中率を誇っている
多くのUHNWIは、パンデミックの間にオーストラリアの地に植え付けられ、次世代のために家を購入した。しかし、全国のデベロッパーが高層ビルの代わりに小規模なブティック・アパートを建設してリスクを下げようとしているため、高級アパートやタウンハウスの供給は2021年に低迷した。そのため、売却して別の物件を購入するよりも買い占める傾向にある超富裕層の需要を満たす物件はほとんどない。そのため、全国平均の高級住宅価格は毎年2.9%上昇している
高級住宅の基本要件となりつつあるホームオートメーション
スマートホームの台頭により、バイヤーは自分のデバイスから家をコントロールできる開発物件を積極的に探すようになっている。スマートホームのトレンドは上昇傾向にあり、そのためモノのインターネット(IoT)は高級住宅購入者の基本要件となっている。ホームネットワークを通じて接続されるスマート家電は、オーストラリアのスマートホームの一部の顧客にとってはエントリーレベルである。オーストラリアの人口は増加傾向にある。テクノロジーのかつてない発展に伴い、日常生活の自動化に役立つテクノロジーを搭載した住宅を求める住宅購入者が増えている
キッチンはテクノロジーによって操作され、スマートフォンと連動して調理時間をモニターしたり、温度を遠隔で調整できるようになると予測されている。スマート・セキュリティーも、スマート・アラームや監視システムがより便利に、より簡単にコントロールできるようになることで、芽生えつつある産業だ。オーストラリアの住宅では、グーグルホーム、アレクサ、アマゾンエコーなど、インターネットに接続された機器の人気が高まっていることも、家庭内接続のトレンドに拍車をかけている。高級住宅デベロッパーにとっては、もはや無視できないトレンドとなっている