マーケットトレンド の オーストラリアの自動車用ガラス繊維複合材 産業
ガラス繊維複合材料の自動車への採用拡大
自動車が誕生して100年以上が経つが、その素材はほとんど変わっていない。マグネシウム合金からガラス繊維複合材料に至るまで、先進素材が新世代の自動車に採用されるようになったのは、ここ数十年のことである。ガラス繊維複合材料のような先進素材は、現代の自動車の燃費を向上させ、性能と安全性を維持するために不可欠である。軽い物体を加速させるのに必要なエネルギーは重い物体よりも少ないため、軽量素材は自動車の効率を高める大きな可能性を秘めている。車両の重量が10%減れば、燃費は6~8%向上する
ガラス繊維複合材料は、ここ数年で人気が出てきた材料である。ガラス繊維複合材料が比較的成功している理由のひとつは、鋼鉄と比較していくつかの利点があることだ。耐腐食性、耐薬品性、軽量(スチールの3倍の密度)。グラスファイバー複合材は主にバンパー、ボンネット、ケーシングに使われている。この素材が使われるもうひとつの分野は、Vベルトやタイミングベルトで、ガラス繊維にゴムを含浸させ、補強材として機能させている。耐摩耗性はガラス繊維複合材料のもうひとつの利点であり、クラッチやブレーキ・パッドの製造に使われるのはそのためである。クラッチ・ディスクは、その完全性を維持するためにガラス繊維複合材料で強化されている
COVID-19は市場の成長を止めるだろう
しかし、自動車販売と生産が減速しているのは、世界の2大経済大国である中国と米国の貿易摩擦が原因である。また、現在進行中のパンデミックCOVID-19も、世界経済を3ヵ月近く封鎖せざるを得なかったため、景気減速の原因となっている