マーケットトレンド の アジア太平洋風力タービンのローターブレード 産業
ガラス繊維ブレード素材が著しい成長を遂げる
- 最近の大型風力タービンのローターブレードの大半は、ガラス繊維強化プラスチック(GRP)で作られている。ガラス繊維強化プラスチックとは、ガラス繊維で強化されたポリエステルやエポキシ樹脂のことである。ガラス繊維は密度が高いため、炭素繊維よりも重い。
- GRP以外にも、風力タービンのブレードには、ポリ塩化ビニルフォーム、ポリエチレンテレフタレートフォーム、バルサ材などのサンドイッチされたコア材や、接着ジョイント、コーティング(ポリウレタン)、避雷導線などが使われている。
- 2020年現在、ガラス繊維強化複合材料の最大の市場は風力発電産業である。ガラスは、炭素繊維やアラミド繊維のような他の一般的に使用されている複合材料と比較すると、特に安価な材料である。さらに、ガラス繊維は金属のように腐食しないため、メンテナンスが少なくて済み、全体的に費用対効果の高いソリューションとなる。風力タービンは陸上でも海上でも常に風雨にさらされているため、これらは風力タービンにとって大きな利点となる。
- 通常、Eガラス繊維(ホウケイ酸ガラス)が複合材料の主強化材として使用される。S-ガラスとR-ガラスは、高強度ガラス繊維の改良組成である。S-ガラス(高強度ガラス、Sは Strength の意)はE-ガラスに比べ、引張強度と曲げ強度が40%、圧縮強度と曲げ弾性率が10~20%高い。
- ガラス繊維は風力タービンブレードの主要材料である。TPI Composites社やLM Wind Power社など、ブレード製造の大手企業の中には、原材料を第三者に依存しているところもある。ガラス繊維原料は、そのほとんどが複数の地域で入手可能であり、製造施設に適度に近接している。
- したがって、上記の要因に基づいて、ガラス繊維ブレード材料は、予測期間中にアジア太平洋地域の風力タービンローターブレード市場で大きな需要を目撃すると予想される。