マーケットトレンド の アジア太平洋地域におけるデンプン誘導体 産業
繊維産業:澱粉利用の成長エンジン
澱粉および澱粉誘導体の主な用途は、純綿および他の繊維との混紡糸のサイジングである。これらの糸には、澱粉または澱粉誘導体のみ、あるいは澱粉誘導体を主成分とする多数のサイジング配合が使用されている
この事実を考慮すると、インド、中国、バングラデシュのようなこの地域の発展途上国は、国内の繊維産業に依存しており、国内でのデンプン誘導体の用途が増加すると予想される。 また、デンプンの消費は、製造された衣服のプリントと仕上げのために増加している
バングラデシュのような国では、コーンスターチの増粘や接着といった多機能性により、生産量が大幅に増加している。澱粉のこうした特性により、澱粉は繊維産業にとって不可欠な原料となっている。このように、デンプン誘導体の成長は、これらのアジア諸国における繊維生産の成長と並行している
成長する食品加工セクター
アジア諸国の食品加工部門は、果物・野菜、穀物、ベーカリー・菓子、豆類、油糧種子、乳製品、炭酸飲料、フルーツジュース、その他の食品の加工で構成されている
インドや日本のような国々では、ますます忙しくなるライフスタイルと労働人口の増加により、あらゆる形態の調理済み食品または簡便食品・飲料製品に対する需要が大幅に増加している。食品加工産業は著しい成長を遂げ、同国に投資と輸出の新たな機会をもたらすと予想されるため、同国における澱粉誘導体の用途が拡大する。ベーカリー、菓子、麺類、その他の簡便食品の製造における安定剤、増粘剤、乳化剤としての改質デンプンの使用は、これらアジア諸国の食品・飲料メーカーの間で誘導体デンプンの需要を煽っている
国連食糧農業機関(FAO)が2018年にバングラデシュで実施した食品消費調査によると、同国の幼児はサゴ、セモリナ、米、麺で調理したでんぷん食品を与えられている。このようなアジアの発展途上国におけるデンプン誘導体の増加傾向は、改質デンプンの需要を煽っている。改質デンプンはデンプンやデンプン誘導体製品の安定性向上に役立つ