マーケットトレンド の アジア太平洋地域のすぐに飲めるお茶 産業
天然素材ベースのお茶の需要増加
マインドフルな生活や栄養価の高い食品への意識が高まるにつれ、消費者の健康志向も高まっている。無糖、ビーガン、グルテンフリー、オーガニックのレディ・トゥ・ドリンク・ティーが広く出回るようになり、その人気は高まっている。これらのRTDティーは、主にボトル、缶、テトラパックサイズなど、様々なタイプのパッケージで提供されており、様々な消費者のニーズや目的に対応している。さらに、オーガニックやナチュラルなものは、健康的なライフスタイルを望む消費者に好まれている。日本清涼飲料協会によると、日本のレディ・トゥ・ドリンク(RTD)緑茶の生産量は2021年に250万キロリットルを超えた。RTD茶は減量にも役立ち、頭痛や体の痛みを和らげ、コレステロール値を下げ、心臓発作のリスクを下げる。National Family Health Survey(インド)によると、過体重または肥満の女性の割合は2016年の20.6%から2021年には24%に増加する。一方、男性の有病率は2021年に約22.9%に増加した。こうした利点と、健康的なライフスタイルを採用する必要性に対する意識の高まりが、アジア太平洋地域のRTD茶市場を促進すると予測される
日本が市場で圧倒的なシェアを占める
アジア太平洋地域のRTD(Ready-to-Drink)茶市場では、人口が多く、茶の消費量が急激に伸びている日本が首位の座を占め、オーストラリア、中国、インドがこれに続く。日本におけるRTD紅茶の消費の増加は、主に利便性とフレーバー・プロファイルの柔軟性に起因している。日本では可処分所得が増加しており、RTD茶のような簡便食品の需要が高まっている。総務省によると、2021年、日本の家庭におけるRTD茶の年間平均支出額は約7,000円であった。カフェ文化が盛んななか、若い消費者の強い需要が市場を牽引している。日本清涼飲料協会によると、2021年の日本のノンアルコール飲料市場では、RTD(レディー・トゥ・ドリンク)茶飲料が700本近く流通し、5年ぶりの高水準となった。RTD茶飲料は日本の清涼飲料市場の定番商品であり、伊藤園の「お~いお茶や日本コカ・コーラの「綾鷹シリーズなど、人気ブランドが商品ラインを確立している。日本ではあらゆる年齢層からの需要が高まっており、これが日本におけるRTD茶の成長の大きな原動力となっている