マーケットトレンド の アジア太平洋地域向けストランドボード 産業
建設分野におけるOSBの利用拡大
- 配向性ストランドボード(OSB)の機械的特性は、建築分野での耐荷重用途に有用である。OSBは屋根、壁、床の下地材として広く使用されている。インドと中国の建設分野は、人口の増加、急速な都市化、中産階級による可処分所得の増加により、予測期間中に数倍の成長が見込まれている。
- インドでは、NIPの下で総額1兆4,000億米ドルのインフラ投資予算が組まれており、そのうち16%が都市インフラに割り当てられている。こうした強力な投資に支えられ、インドの建設産業は2025年までに1兆4,000億ドルに達すると予想されている。
- 一方、中国の2021年の建築完工高は7兆9,400億人民元(1兆1,200億米ドル)に達し、住宅建設が全体の63%を占めている。
- 中国政府は、多くの掘っ立て小屋街を手頃な価格の住宅に都市化することを奨励している。政府はまた、地方政府特別債を通じてインフラ建設活動の資金を増やすことを目指している。地方政府の資金調達に占める割合は、2021年の18%から2022年には39%に上昇すると予想される。
- OSBは強度が高く、せん断強度も大きいため、建築用合板よりも高い需要がある。そのため、建築分野の増加と並行して、この地域ではOSBの需要も増加すると予想される。
アジア太平洋市場を支配するインド
- インドが世界的に著名な経済に成長したことで、外国からの投資が大幅に流入した。2021~2022年度の年間FDI流入額は、インドが835.7億米ドルと最も多かった。
- 農村部の都市化が進み、人口が農村部から大都市へと移動しているため、より良い住宅やインフラに対する需要が高まっている。
- インフラ部門をさらに強化するため、インド政府は2022-2023年度連邦予算で、この部門に1,305億7,000万米ドルを割り当てた。住宅都市省には98.5億米ドルが割り当てられた。
- パンデミック以降、住宅購入や住宅リフォームの傾向が強まっており、家具製造業界の売上もさらに伸びている。
- インドの家具製造市場は2022年に約47億4,000万米ドルと評価され、予測期間中はさらに9%以上の成長率が見込まれている。
- 短期的には、パンデミックの結果、在宅勤務の状況から家具需要も恩恵を受けると予想される。
- 前述の要因は、この地域における配向性ストランドボードの需要と消費を押し上げる上で重要な役割を果たすと予想される。