マーケットトレンド の アジア太平洋地域の非乳製品牛乳 産業
この地域における菜食主義者の増加と牛乳アレルギーの増加が、この地域における植物性ミルク消費を支えている。
- ヴィーガン人口の増加に伴い、アジア太平洋地域ではここ数年、さまざまな種類の植物性ミルクの消費が増加している。ヴィーガンの展示会や見本市、音楽フェスティバルが各国で開催されているほどだ。例えば、オーストラリアは国民一人当たりの菜食主義者の割合が世界で3番目に高い。2022年現在、同国には250万人のビーガンおよびベジタリアンがいる。
- この地域にはビーガンの有名人、特に有名シェフが何人もおり、植物由来のライフスタイルを食卓や食文化の主流にする上で重要な役割を果たしている。そのため、従来の牛乳に代わって豆乳を毎日の食事に取り入れる人が増え、地域全体の消費パターンが強化されている。
- 代替乳製品の中では、豆乳やアーモンドミルクのような植物性ミルクが、2022年には地域全体で大半のシェアを占めている。乳製品代替ミルクの消費量では、中国がこの地域の主要国である。植物性ミルクの中でも、大豆飲料は、大豆消費の長年の伝統と広く入手可能なことから、中国では伝統的に最も人気がある。
- 消費者、特に牛乳アレルギーのある消費者は、植物性乳製品の摂取に熱心である。牛乳アレルギーは、幼児によく見られる食物アレルギーのひとつである。日本の消費者の多くは乳糖不耐症で、牛乳や乳製品を摂取しない。2022年現在、オーストラリアでは、乳幼児の約50人に1人が牛乳アレルギーの兆候を示している。また、消費者の45%が動物性食品の摂取を積極的に減らそうとしている。したがって、オーストラリアにおける植物性ミルクの一人当たり消費量は、2022年から2023年にかけて4.74%増加すると推定される。
本レポートで取り上げているその他の主要業界動向
- 植物性ミルクカテゴリーにおける技術革新の高まりが、大豆やその他の穀物の生産と利用を促進している。