マーケットトレンド の アジア太平洋地域の飼料添加物 産業
アミノ酸は最大の添加物
- 2022年には、アミノ酸、結合剤、ミネラル、プロバイオティクス、プレバイオティクスが、アジア太平洋地域の家畜飼料に使用される主な飼料添加物の種類であった。これらは合わせて、金額ベースで飼料添加物市場全体の61.2%を占めている。
- アジア太平洋地域では、アミノ酸が消費される主な添加物の種類である。2022年のアミノ酸の市場規模は22億890万米ドルで、2029年には31億1170万米ドルに達する見込みである。飼料用アミノ酸の中でも、リジンは動物栄養学で必要とされる最も重要なアミノ酸の一つである。2022年には、金額ベースでアジア太平洋地域の飼料用アミノ酸市場の33.1%を占める。
- 飼料添加物市場では、家禽類がこの地域で最も消費されている動物の種類である。2022年には、金額ベースで家禽セグメントがアジア太平洋地域の飼料添加物市場の46.4%を占め、豚(32.4%)がこれに続いた。高いシェア比率は、2017年から2022年の間に家禽頭数が5.6%増加したことと関連している。
- アジア太平洋地域では、中国が2022年に42.1%の主要シェア値を占めた。中国の高いシェア比率は、同国の飼料生産量が2017年の2億250万トンから2022年には2億4,320万トンに増加したことによる。飼料生産量の増加は、飼料添加物の需要増につながった。
- 予測期間中(2023~2029年)、鶏肉はアジア太平洋地域の飼料添加物市場で最も急成長するセグメントとなり、CAGR 5.5%を記録すると予想される。この成長は、家禽人口と飼料生産量の増加に起因している。動物栄養における飼料添加物の重要性から、予測期間中の年間成長率は4.8%と予測される。
中国は最大の国
- アジア太平洋地域は現在、世界最大の飼料添加物市場である。2022年には世界の飼料添加物市場の31.3%を占めている。この市場は中国、インド、日本が支配しており、2022年の同地域の飼料添加物市場全体の市場シェア値の約57.1%を占めている。
- 特に中国は、2022年に43億5,630万米ドルの市場価値を占め、2029年には年間成長率4.9%で60億8,660万米ドルに達すると予想されている。この高いシェアは、同国の家畜人口の多さに起因しており、2022年には中国がアジア太平洋地域の鶏肉人口の41.0%を占める。中国はこの地域で最大の飼料生産国でもあり、2022年には2億4,320万トンの配合飼料を生産し、2017年から2022年の間に約20.1%の増加を占めた。
- 他方、インドが家禽セグメントに関する飼料添加物市場を支配し、2022年の動物種別市場シェア値の62.6%を占めた。家禽に関する飼料添加物の市場額は、同期間に頭数が7.1%増加したことにより、2017年から2022年の間に46.1%増加した。
- 日本では、総飼料生産量が2017年の2,160万トンから2029年には2,420万トンに増加し、同国における飼料添加物の需要が増加している。
- 予測期間中、インドネシアとタイはアジア太平洋地域の飼料添加物市場で最も急成長する国であり、これらの国における飼料生産の増加によりCAGRは5.6%と予測される。しかし、同地域の予測期間中、飼料添加物市場全体のCAGRは4.8%で成長すると予測される。