マーケットトレンド の アジア太平洋防衛 産業
予測期間中、空軍セグメントが最も高い市場シェアを記録する見込み
- アジア太平洋地域の防衛市場では現在、空軍分野が最も高い市場シェアを占めている。中国やインドなどの国々は、新しい航空機、無人航空機(UAV)、必要な訓練やシミュレーション、ミサイル、弾薬の調達に多額の投資を行っている。この迅速な調達は、航空優勢を強化し、この地域の軍事装備を近代化する。領土問題や政治問題が市場の主要な推進力として機能する中、UAVや哨戒機の需要は情報、監視、偵察任務のために増加している。
- ニュージーランド、フィリピン、韓国、タイ、インドなどの国々は、過去数年間に新しい海上哨戒機を発注している。アジア軍事レビューによると、運用機数では、この地域は航空機と回転翼航空機の保有機数が最も多く、14,529機である。このうち戦闘機は約4,998機で、520機の特殊目的機、46機のタンカー、1,008機の輸送機、3,079機の訓練用ヘリコプターがある。
- この地域における空軍の需要は、ほとんどのアジア諸国が、航空戦闘能力を強化するため、旧式の戦闘機を新世代の航空機に置き換える軍事近代化計画によっても煽られている。
予測期間中、インドが最も高い成長を遂げる見込み
- 予測期間中、インドは市場で大きな成長を示すと推定される。成長の背景には、国防費の増加、テロの増加、中国やパキスタンなど近隣諸国間の国境を越えた紛争がある。
- 同国は殺傷能力を強化した新型先端兵器の調達に注力しており、インドの弾薬需要を牽引している。テロ活動の拡大や、統制線(LOC)に沿ったインドと中国の緊張の高まりは、防衛分野への支出の増加と防衛能力の強化につながっている。
- 例えば、2022年6月、インドの国防調達委員会(DPB)は、インド陸軍の火力能力を大幅に強化するため、伸縮式照準器を備えた4800丁の新型狙撃銃と78,000発の弾薬を調達するための情報提供要請(RFI)を行った。新しい338口径ライフルの有効射程距離は1,200メートル以上、最低耐用年数は10年または5,000発でなければならない。調達総額は5,482万米ドル以上である。
- さらに、インドと日本は、南シナ海で影響力を強める中国に対抗するため、軍備の近代化に多額の投資を行っている。このように、次世代ライフルと弾薬の調達に向けた投資の増加は、この地域全体の市場成長を牽引している。