マーケットトレンド の ASEAN電力EPC 産業
再生可能エネルギー電源が著しい成長を遂げる
- ASEANは、電力需要の面で世界的に最も急成長している地域のひとつである。国際エネルギー機関(IEA)によると、電力需要は過去20年間の平均で毎年6%以上と大きく伸びている。この地域の10カ国のうち、電力消費量の多い4カ国、インドネシア(26%)、ベトナム(22%)、タイ(19%)、マレーシア(15%)が、この地域の総需要の80%以上を占めている。
- クリーンで効率的な電源を確保するため、ASEANは2025年までに一次エネルギーの23%を再生可能エネルギーで賄い、設備容量の35%を確保するという野心的な目標を掲げている。こうした取り組みは、再生可能エネルギーによるASEANの電力EPC市場を大きく押し上げると期待されている。
- 2021年、ベトナムの風力発電設備容量は約411万kWに達した。さらに、ベトナム政府は2025年までに1,180万kWに達するという加速目標を設定しており、これが同国の発電EPC市場を後押しすると予想されている。
- 同様に、マレーシア政府が国全体で再生可能エネルギーのシェアを拡大するために導入した有利な政策は、発電EPC市場を拡大させる可能性が高い。さらに、同国が導入したネットメータリング3.0プログラムは、住宅・商業分野での太陽光発電システムの導入を奨励するもので、発電EPC市場の需要拡大が期待される。
- タイでは、2015年に7,902MW、2021年に11,885MWと、同国の累積再生可能エネルギー設備容量は大規模な発展を遂げている。さらに、今後予定されているプロジェクトにより、発電における再生可能エネルギーのシェアは今後数年間で大きく伸びると予想されている。
- さらにタイ発電公社(EGAT)は、2037年までにダム貯水池に270万kWの浮体式太陽光発電設備を建設する計画だ。これらの目標は、将来的にEPC市場を牽引する多くの機会を生み出す可能性が高い。
- したがって、上記の要因に基づき、再生可能電源セグメントは予測期間中にかなりの成長が見込まれる。