マーケットトレンド の ASEAN 潤滑剤 産業
自動車からの需要増
- ASEAN諸国は、世界で最も急速に発展している国のひとつである。これらの国々では、工業施設、自動車、海洋、その他の輸送活動が増加しており、潤滑油の需要が高まっている。
- インドネシアでは、自動車の排ガス規制の強化、自動車の安全性の向上、自動車の運転支援システム、小売業や電子商取引部門における物流の急成長が、小型商用車の需要を大幅に押し上げた。例えばOICAによると、2022年には約160,171台の小型商用車が国内で生産され、2021年比で1%の増加を示した。これは、同国の小型商用車市場からの潤滑油の消費を増加させると予想される。
- インドネシアとベトナムは、稼働台数に関してASEAN地域で最大の自動車市場である。インドネシアやベトナムのような新興国における自動車販売台数の伸びは、他の国に比べて伸び悩んでいることを相殺するものである。
- マレーシアでは移動規制令が緩和されたため、多くの経済分野で事業再開が認められた。その結果、景況感が改善し、企業経営に必要な商用車などの新車が生産されるようになった。例えば、2022年のマレーシアにおける小型商用車の生産台数は52,085台で、2021年と比較して48%の増加を示している。このため、同国の小型商用車による潤滑油市場の需要を支えることが期待される。
- フィリピンでは、eコマースによる商品需要の増加が物流における小型商用車の利用を後押ししており、同国における小型商用車市場の成長に道を開いている。同国では多くの電子商取引・物流企業が成長しており、小型商用車市場の成長をさらに後押ししている。例えば、2022年の同国における小型商用車生産台数は50,560台で、2021年と比較して68%の増加を示している。
- 以上のような要因から、予測期間中、ASEAN諸国における潤滑油消費量の増加が見込まれる。