マーケットトレンド の アルゼンチンの再生可能エネルギー 産業
市場を支配する水力エネルギー
- 水力発電は2019年、アルゼンチンの総発電量の約29%を占めた。水力発電による総発電量は39,671GWhに達し、前年比11.04%の増加となった。
- 2018年、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領は、アルゼンチン中部に位置するメンドーサ州の南、マラルゲのリオ・グランデ川に9億米ドルを投じて210MWのポルテスエロ・デル・ビエント水力発電プロジェクトを建設することを支持する裁定を下した。プロジェクトの仕様によれば、この施設は水管理、観光、推定74万3,167世帯への電力供給に役立つと期待されている。
- さらにアルゼンチンは、レノバール・プログラムの再生可能エネルギー・プロジェクトに比べ、はるかに大きな容量を持つ水力発電プロジェクトをいくつか開発している最中である。アルゼンチン政府がキルチネル・セルニック水力発電所の建設再開を承認したことは、同国の水力発電容量の増加を後押ししている。
- そのため、アルゼンチンでは多くの水力発電所がパイプラインや計画段階にあり、アルゼンチンの再生可能エネルギー市場を促進することが期待されている。
再生可能エネルギー分野を席巻するRenovArプログラム
- RenovArプログラムは、これまでのところ、投資家の強い関心を集めており、入札ラウンドの大幅なオーバーサブスクリプションにつながった。入札参加者は、配電事業者や大規模な卸売市場利用者に代わってオフテーカーを務めるCAMMESA(Compañía Administradora del Mercado Mayorista Eléctrico)との20年間の電力購入契約(PPA)の締結を競う。
- RenovArプログラムのラウンド2.0は2017年8月に開始され、1,200MWを契約することを目的とし、地域と技術ごとに割当が設けられた。この入札は投資家の強い関心を呼び、ラウンド1.0の7倍以上の応募があった。
- さらに、第2ラウンドでは、合計容量2,043MWの88プロジェクトが落札された。2018年11月、アルゼンチンはRenovAr再生可能エネルギー・オークション・プログラムの第3ラウンドを開始し、合計400MWの新規設備容量を目指した。
- そのため、2020年までに同国のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギー比率を20%まで高めるという政府の焦点は、RenovArプログラムによって強化されることが期待される。