マーケットトレンド の マレーシアの不動産 産業
供給過剰が引き起こす問題
10年にわたる住宅価格ブームの後、マレーシアの住宅市場は過去2年間、大量の供給過剰により冷え込んでいる。マレーシアの主要都市には184.8億MYR(44.1億米ドル)の売れ残りマンションがあり、これは最近のブームで最高級物件が深刻な過剰建築となった結果である
この過剰建築に対抗するため、政府は投機を抑制し、デベロッパーの過剰建築を抑制する複数の措置を導入した。100万リンギ(238,578米ドル)以上の物件の印紙税は3%から4%に引き上げられた。政府はまた、6年以上所有する不動産の売却に5%の不動産譲渡益課税(RPGT)を追加導入した。しかし、これらの措置は、パンデミックによる不動産市場への影響に対処するため、一時的に緩和された
グレーター・クアラルンプールのオフィススペースが拡大
グレータークアラルンプールのオフィス市場は、2021年第3四半期末時点で累積供給が1億3,600万平方フィート超に達し、うち67%がWPクアラルンプール(9,170万平方フィート)に立地している。これは累計で2.1%の成長であり、2021年末までにさらに多くのオフィスが竣工するため、年間では4.4%の成長が見込まれる
グレーターKLでは、2021年1~9月に9件のオフィスビルが竣工した。そのうち6棟はWPクアラルンプールにあり、Menara Legasi、Menara Permata Sapura KLCC、TSLaw Tower、The Five at Kompleks Pejabat Damansara、Plaza Conlay、Menara Great Eastern 2で、206万平方フィートである。一方、アウターKLでは、Qタワー、イマジウム・アット・ダマンサラ・アップタウン、クイル9アネックスの3棟のオフィスビルが竣工し、総面積は69万平方フィートとなった。グレーターKLでは、2023年までに990万平方フィートの新規オフィスビルが竣工すると予想され、既存水準からさらに7%の供給増となる