マーケットトレンド の アミノ樹脂 産業
接着剤・シーラント業界からの需要増加
- アミノ樹脂の主な用途は、広葉樹合板、チップボード、パーティクルボード、中密度繊維板、おがくず板などの木質パネル産業における接着剤やシーリング剤である。
- 世界的な住宅建設と人口の増加に伴い、椅子、テーブル、ベッド、ソファ、棚、食器棚などの家具用の合板、チップボード、パーティクルボード、中密度繊維板、おがくず板などの需要が大幅に増加している。
- 家具業界では、住宅、オフィス、アパートのインテリアに関するコンセプトが絶えず変化している。このため、主にデザイン、サイズ、色の面で革新と開発が推進されている。このため、主に木工用羽目板産業で接着剤として使用される尿素-ホルムアルデヒド(UF)、メラミン-ホルムアルデヒド(MF)、メラミン-尿素-ホルムアルデヒド(MUF)の消費が増大すると予想される。
- 米国では、住宅ローン銀行協会(MBA)の予測によると、2023年には一戸建て住宅が約121万戸になると予想されている。
- 米国は、760万人以上の従業員を抱える巨大な建設部門を誇っている。米国国勢調査局(USCB)によると、2022年の建設額は1兆7,929億米ドルで、2021年の1兆6,264億米ドルを10.2%上回った。
- さらに、USCBが作成した統計によると、2021年の1兆4,998億2,200万米ドルに対し、2022年には1兆6,575億9,000万米ドルとなった。さらに、2021年には7,406億4,500万米ドルであった米国における住宅建設の年間金額は、2022年には8,491億6,400万米ドルとなった。同国における非住宅建設は、2021年の7,591億7,700万米ドルに対し、2022年には8,084億2,700万米ドルとなり、短期的には同市場の消費が減少する。
- したがって、上記の要因から、接着剤とシーラントセグメントが予測期間中にアミノ樹脂市場を支配すると予想される。
アジア太平洋地域が市場を支配する
- アジア太平洋地域はアミノ樹脂消費において支配的な市場になると予想される。同地域が接着剤・シーリング剤、塗料・コーティング剤、繊維産業などの最終用途産業の市場を支配しているからである。
- アジア太平洋地域は最大の市場の一つであり、世界の塗料・コーティング需要の40%以上を占めている。中国、日本、韓国、インド、東南アジア諸国などにおける継続的な人口増加、都市化、消費力によって、この地域の市場シェアはさらに拡大すると予想される。アミノ樹脂は塗料やコーティング剤のバインダーとして使用される。
- 家計所得水準の上昇と、農村部から都市部への人口移動が相まって、同国の住宅建設セクターの需要を引き続き牽引すると予想される。官民双方による手頃な価格の住宅への注目の高まりが、住宅建設セクターの成長を牽引している。
- 非住宅インフラは大幅な成長が見込まれる。同国では高齢化が進んでおり、医療施設や新しい病院の建設需要が生じている。ここ数年の中国経済の構造変化は、サービス部門が国内総生産(GDP)全体に占める割合が大きくなったことで、巨大な商業施設やオフィススペースの建設を生み出した。
- バングラデシュは、米国、欧州諸国、インド、中国などへの繊維製品の主要輸出国である。輸出振興局(EPB)が発表したデータによると、2022年に同国は426億1,300万米ドル相当の衣料品を輸出した。
- インドネシア政府は、より近代的で環境に優しい設備の使用を促進する投資インセンティブを提供することで、繊維産業の生産性と競争力の向上を奨励している。例えば、インダストリー4.0マスタープランでは、繊維と衣料品は、国が開発に特に力を入れる予定の5つの対象産業の1つである。
- したがって、上記のエンドユーザー産業からの需要の高まりが、アジア太平洋地域の成長を促進すると予想される。