マーケットトレンド の アルジェリアの石油とガスの上流 産業
陸上ガス田の生産が成長へ
- アルジェリアの原油確認埋蔵量は、2021年時点で推定110億バレル。同国の確認埋蔵量は、海洋探査が限られているため、陸上に保有されている。
- アルジェリアの油田は、硫黄分の少ない高品質の軽質原油を生産している。石油の精製に特定の製油所を必要としないため、その品質が石油の需要を高めている。
- 2022年7月、ベルキン盆地の2つの陸上鉱区404aと208について、フランスの多国籍企業トタルエナジーズは、ソナトラック、オクシデンタル、エニの3社と新たに25年間の生産分与契約(PSC)に合意した。
- アルジェリアの新炭化水素法に基づいて締結されたこのPSCは、陸上地域における炭素集約度を下げつつ、より液体の炭化水素資源の開発を可能にする。4社はベルキネ周辺に約40億米ドルを投資し、10億石油換算バレルを生産する。
- 同国では、政府系のソナトラックを中心にガス生産の新たな拡大が行われている。同社は、予測期間中に日量10億立方フィート以上のガス生産を増加させる計画である。
- アルジェリアの石油生産量は2021年に1.72%増加した。同年の石油生産量は1,353千バレル/日、すなわち2020年の1,330千バレル/日に比べてである。
- したがって、陸上油田はガス盆地への投資により成長が見込まれる。
石油・ガス消費の増加が市場を牽引
- 同国では2020年から2021年にかけて天然ガスと石油の消費量が増加した。消費量の増加の継続は、予測期間中の市場の成長を促進すると予想される。
- 2021年、アルジェリアの石油消費量は前年比403千バレル/日、すなわち385千バレル/日となった。
- 2022年3月、ロシアのウクライナ侵攻を受け、欧州が代替供給源へのアクセスを強化する中、イタリアの外相は、アルジェリアからのガス供給の増加を求めてアルジェリアを訪問したところ、良好な結果が得られたと発表した。
- アルジェリアのガス生産量は、2020年の815億立方メートルから2021年には1008億立方メートルへと23.6%増加した。天然ガスの消費量は、2020年の436億立方メートルから2021年には458億立方メートルへと5.04%増加した。生産量の増加は、企業の利益をさらに増加させる。
- したがって、ガス生産の増加は、予測期間にわたってアルジェリアの石油・ガス上流市場を牽引すると予想される。