マーケットトレンド の アフリカ穀物の種子 産業
ハイブリッドが最大の育種技術
- ハイブリッド品種が市場を支配し、2021年のアフリカ穀物種子市場の52.6%のシェアを占めた。2021年の金額ベースでは、開放受粉品種が47.4%のシェアを占めた。
- 2021年には、コメと小麦が、アフリカで開放受粉品種とハイブリッド派生品種を使用して栽培される2大作物であり続け、アフリカのそれぞれの種子市場の99.0%と98.7%を占めた。耐病性で高収量の開放受粉品種が入手可能であることが、市場の成長を促進すると予想される。
- 遺伝子組み換え作物の使用を承認しているのは、47カ国のうち南アフリカ、ブルキナファソ、スーダン、エジプト、ナイジェリアの5カ国のみである。 遺伝子組み換え作物は徐々にアフリカの近代農業に溶け込みつつある。
- アフリカでは、2022年の遺伝子組み換え種子市場の78.6%を耐虫性遺伝子組み換え雑種が金額ベースで占めている。除草剤耐性ハイブリッドは、同年の市場の21.4%を占めた。
- 南アフリカは、耐虫性および除草剤耐性形質においてアフリカの穀物種子市場を支配している。除草剤耐性品種が承認されたのは南アフリカだけである。
- 遺伝子組み換え除草剤耐性穀物のシェア値は、2022年から2028年にかけて17.6%成長すると予想される。 アフリカで栽培されている穀物作物で除草剤耐性形質を持つのはトウモロコシだけである。
- アフリカの耐虫性ハイブリッド種子市場は、飼料、燃料、工業分野からの需要が大きい作物であるため、トウモロコシが支配的であると予想される。
- 非トランスジェニック・ハイブリッドは穀物種子市場全体の39.5%を占める。非トランスジェニック・ハイブリッドのシェアは、2020年と比較して2021年には3.6%増加した。 この成長は、有機農産物に対する需要の高まりと一人当たり消費量の増加に関連している。
南アフリカは最大の国
- 2021年のアフリカの種子市場では、穀物・穀類が金額ベースで39.9%を占め、最大のシェアを占めている。穀物・穀類が大きなシェアを占める主な理由は、耕作面積の増加に伴う消費の増加である。
- 南アフリカがアフリカの穀物・穀類種子市場の40.2%を占め、主要な市場シェアを占めているのは、新品種や改良品種の種子が入手可能であること、市場へのアクセスが容易であること、トウモロコシのような収益性の高い作物の栽培が増加しているためである。このため、南アフリカの穀物種子市場シェアは、予測期間中に2021年の40.2%から2028年には41.5%に拡大すると予想される。
- ガーナの穀物・穀類種子市場は最も急速に成長しており、CAGRは4.2%を記録している。同国ではコメの需要が高く、コメ種子の価値は2022年から2028年にかけて31.4%増加すると推定される。
- トウモロコシはアフリカ最大の種子市場であり、2021年にはアフリカ穀物種子市場の40.1%を占めた。南アフリカはアフリカのトウモロコシ市場で主要なシェアを占めており、耕作面積の増加、GMトウモロコシの栽培承認、グローバルプレーヤーによる地方に適したハイブリッド品種の入手が可能なことから、2021年には金額ベースで37.4%のシェアを占める。
- エチオピアは生産面積が増加しており、小麦市場が最も急成長している国である。アフリカでは2016年から2021年にかけて小麦の栽培面積が5%増加した。収益性の高い作物の栽培面積の増加と消費の拡大が市場成長の原動力となっている。